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ひらめきの月曜日
 
爪楊枝は箸の代わりになれるのか

やった!

結論から言うと、素晴らしい粘着力だった。


ポロポロの麦入りごはんなのに!
これだけ口に入れば満足だ。

やはり、突起は深く大きい方が効果がある。しかし、それと同時に人に及ぼすダメージも大きい。


唾液のおかげで痛くはないが、かえし部分が引っ掛かる。

「釣られた魚か!」と自らにツッコミを入れつつ、ごはんを食べ続けた。

ここまで来ると意地だ。意地以外の何物でもない。自らの立てた仮説を立証するために証拠を捏造…とまでは行かないまでも、それに近い心境だったろう。


ああっ!

削った分だけ芯の部分が脆弱になったらしく、途中何度もポキポキと折れたが、私の心までは折れなかった。

なんたって、かえし付きの楊枝をこんだけ作ったのだ。


こういう民芸品、と言いたくもある。

折っては捨て、折っては捨てを繰り返し、ごはんを食べ終えた。すごい。ちょっとした工夫さえすれば、爪楊枝でごはんも食べられるのだ!

おまけのおまけ

パワーアップした爪楊枝を使っているうちに、またもや心にピンと来るものがあったので、それもついでに検証させてください。


豆腐です。つるつるです。

スーパーやデパートの試食品コーナーに豆腐があったとしても、爪楊枝だけで食べさせているのを見たことがない。なんたって、この有り様なのだ。


刺したとしても、
キレイにすっぽり抜けます。

豆腐、微動だにせず。つまりは引っかかりゼロ。ここに例の民芸品もどきを使ったなら、一矢報いることが出来るのでは…と考えたのだ。

慎重に、ゆっくりと、爪楊枝を奥の方へと突き刺す。


ズブズブとめり込む爪楊枝。
釣れた! 豆腐が釣れました!

「おおおお!」と興奮した。だって豆腐が、それなりに重みのある豆腐が、高々と持ち上がったんですよ!

これは、なんの手応えもなくスッポリ楊枝が抜ける感触を味わった者にのみ許される興奮なのだろうか。いや、皆さん、豆腐に箸を1本突き刺して、それが持ち上がったら…と想像してみて下さい。

どうですか、すごい発見だと思っていただけませんか。


いくらすごくても、口当たりが残念すぎますが。

爪楊枝はあっても邪魔じゃない

さすがに「是非、爪楊枝に切れ込みを入れてみてください!」とは口が裂けても言えない。今回はあくまで爪楊枝の可能性を極限まで押し広げてみただけの話であり、結局は押し広げすぎて破いてしまった感さえある。最後に「危険ですのでマネしないでください!」という形で締めるというのは、つまりそういうことだろう。そもそもこんな面倒で馬鹿馬鹿しいこと、誰もマネしませんよね。

ともあれ、常識的に判断すれば「爪楊枝は個別のおかずならカバーできるが、ごはんは難しい」という結論になる。

1ページ目で早々と結論が出ていたことを3ページにまで引き延ばしてしまいました。こういう企画は止め時が難しいですね。

こうすればイガイガ爪楊枝で食べる必要はない。

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