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ひらめきの月曜日
 
バターたっぷりスクランブルエッグの限界

もしや、これが「たっぷり」か?

フライパンが小さいせいか、鍋底には「おいおい、こんなに入れちゃっていいのかよ」と心配になるほどの量のバターが溜まった。


溶け切るのにも時間がかかります。
これ、ちゃんと卵が吸収してくれるんだろうか。

注いだ卵は底に、澄んだバターは上に…と、くっきり分かれたのは最初のうちだけだった。


まだ層になって分かれてますが、
スクランブルし続けると、
ご覧の状態に。

くるくると混ぜ続けるうちに両者は渾然一体となり、いつしか澄んだバターの姿は消えていた。

そのメタモルフォーゼっぷりといったら、そりゃもう見事なものだった。いいもん見せてもらった。


ツヤッとしてますよ、ツヤッと。

あのバターが全てここに…と思うと、恐ろしいような頼もしいような複雑な心境になるのだが、とりあえずバターがたっぷり、という条件だけは満たしている。

うん。それだけは確かだ。


で、これがアータ、
とんでもねぇスクランブルエッグでしたよ。

「ああーっ!」と声が出た。違う。10グラムとは明らかに味が違う。そして異常なまでにおいしい。一気にコクが増した。味が濃くなり、そして深まった。

全体的に「とてもしっかりしてる」と言いたくなるスクランブルエッグである。ここにベーコンなんか付けたら卒倒しそうだ。嗚呼、誰か私にパンをくれないか。

卵2個につきバター20グラム。これが「たっぷり」の正体に違いない。そういえば、あらかじめカットされたバターが包装されている商品は、1カット10グラムだったと記憶する。

あれは「卵1個につき1カット使用」という意味なのかもしれない。うん、そうだそうだ、そうに違いない。


それにしても、鉄のフライパンは素晴らしいですねぇ。卵
がほとんど付かないし、
お湯でサッと洗うだけでいいんだものねぇ。

もう結論めいたものは見えた気がするのだが、せっかく用意したんだし、やっぱりやるべきですか。やらなきゃダメですか。最後の40グラムを。

 

40グラムの世界へ

急にフライパンを褒めてみたり、なんとか話を逸らそうと頑張ってみたが、もはやこうなったらどうでもいい。毒を喰らわば何とやら。


自分で用意しておいてなんですが、これ卵2個に対して使う量じゃねーですよ。

いや、もしかしたら素晴らしくおいしいスクランブルエッグが出来てしまう可能性だってゼロじゃない。とりあえず「未知なる物」と対面できることだけは確かだ。


溶かしても溶かしても、そこに塊が。
たっぷりにも程がある。

焦がすまいと思っても、この量だとどうしても端の部分に焦げ色が付いてしまう。作業を急がなくては。

やっと溶けきったバターは「揚げ物でもするつもりか」と思わずにいられないほどの量であった。

不安だ。先が全く読めない。


どんな物が出来てしまうんでしょうねぇ。

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