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ひらめきの月曜日
 
バターたっぷりスクランブルエッグの限界

こう来たか

すぐに卵が固まってしまうので、目一杯グルグルと掻き混ぜ続けた。


たっぷりあったバターは
どうにかこうにか
ここまで混ざりました。

減るもんだ。そしてあっという間だった。とりあえず、パッと見は「へぇ、意外に普通のスクランブルエッグじゃん」な物が出来た。


なーんだ、普通じゃないの、と思ったのは最初だけ。

皿の上に、うっすら色のついた透明な液体があるのにお気付きだろうか。

グッと接近してみよう。


あ。

そうなのだ。卵に吸収されなかったバターが皿の上に溢れてしまったのだ。

つまりは許容範囲を超えたということなのだろう。いくらたっぷりがいいとは言え、たっぷりにも限度があるということを心の底から実感した。

さて、肝心の卵はと言いますと、


火が通り過ぎたせいか、わずかに卵が固い。
残ったバターには直接パンを浸そう。
ベットリ。
体に悪そうな物って、どうしてこんなにおいしいの。

なぜか卵が一気に中華っぽくなった気がする。ひとことで言えば「やりすぎたなー」といったところか。過ぎたるは及ばざるが如しを地で行く結果と相成った。

でもバターまみれのパンがおいしかったので、後悔はしてません。

 

ほぼ0グラムはどうだ

もうやめたい。やめたいのだが、気になることがある。


40グラムの後のフライパン。

鍋に残ったバターが、まるで控えめに油を引いたかのような見た目だったせいで、実験心に火が付いた。

これでスクランブルエッグを作ったらどうなるんだろう。バター控えめって、やっぱり味気ないんだろうか。それともそこそこ食べられちゃうんだろうか。


鍋をカンカンに熱しなくても、
油さえ馴染んでいれば、
くっつかないんですねぇ。

ちょっとでも気を抜くと、すぐに新しいフライパンの素晴らしさを語ってしまう。うざったくて申し訳ない。

ともあれ、バターほぼ0グラムのスクランブルエッグは無事に完成した。もっとポソポソした物が出来るかと思ったが、生クリームが効いているのか、わりと見た目はしっとりしている。


外見は合格として、問題は中身(味)だよ、中身。

「…なんてつまらないんだろう」

食べた感想がこれである。もちろん、食べられないことはない。世の中にはこういうスクランブルエッグもあることだろう。それは認める。


食欲がそそらないことをカメラ目線で訴えよう。
こうして見ると、やっぱりツヤが足りないな。

これをおいしいと感じる人とは親しくなれないような気がする、とまで思った。

なんせ20グラムや40グラムを食べた後の舌だ。圧倒的な物足りなさを感じてしまうのも無理はない。これをおいしく食べるにはケチャップなりソースなりが必要だ。

さしずめ、今の私は竜宮城から帰りたてのホヤホヤで、周りが全てみすぼらしく感じられて仕方のない状態なのだろう。例えとしてどうかと思うが、それが率直な感想だった。

もう元の体には戻れない。贅沢するのも考えものである。

私のたっぷりは20グラム

こればっかりは好みだ。いくら私が「20グラムがいい!」と力説したところで、「いや、私は10グラム」だとか「いやいや15グラムがベストだ」と主張する人もいることだろう。

ただ「たっぷりはおいしい」ということだけは確実に言えると思う。人によって、たっぷりの数値が異なるだけだ。

というわけで、皆さまにおかれましては次回スクランブルエッグを作る際、どうかバターをケチらないでいただきたい! と言い置いて締めようと思います。

それにしても、バターと卵を大量に食べて具合が悪くなるのでは…と覚悟していたが、そんなことには全くならず驚いている。そして南部鉄器のフライパンの素晴らしさに感動しっぱなしだ。

今は添い寝したいくらいに可愛くて仕方がない

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