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ロマンの木曜日
 
奥深き指貫の世界

加賀ゆびぬきは作る物

シンブルは譲っていただいたが、加賀ゆびぬきは自分で作らなきゃでしょう。キットを買ってきたのでこれで作れるじゃろうて。


こんな指貫が作れちゃう。期待に胸ふくらむぜ
左がキットに入っていた土台。右が僕が作った物。僕のはガタガタで目も粗い。大丈夫か。

指貫の土台も入っていたが、土台もキットの内容で作れるので 自分の指に合わせて作った。けれども訪れる不安。 だいたい一緒だけど全部が粗い。これでちゃんと出来るのか…

指貫作りはホントに楽しい


土台に真綿を巻いたり。
縫うための目印を付けたりしまして。

チクチクチクチク。マクドナルドじゃなくてミスドです。
おぉ!出来てきたぞ。出来てるっぽいぞ!

戸惑いながらも突き進む。説明書とにらめっこしながら突き進む。 ゴールに向かえているのかも分からないが、こりゃ楽しい。 ちょっと気を抜いて適当に刺したらすぐに糸が乱れて柄に影響する。 こんなに集中するのは久しぶりだ。

僕なりに必死に集中して出来たのがこれだ!


ちょっと、何か、ちょっとだけ、違うね。


そう、不器用なんです。僕、不器用なんです。 それに加え、ある程度適当にしても順番さえ守れば 同じ感じになるだろうとたかをくくっていたのが悪かった。 まさかこんなになるなんて。

だけどもこれも指貫だ。僕が頑張って作った指貫だ。 他の物と同じ材料、ある程度同じ手順で作ったんだ。 機能的には問題ないだろう。これで試し縫いをしてみよう。

 

慎重にやればある程度は出来るよ

とは流石にいかないでしょう。いっちゃダメでしょう。 カルボナーラを作ろうとして失敗して炒り卵みたいに なったけど腹に入れば全部一緒だ!って食べたパスタの味を 思い出した。

同じ材料でも作り方が違うと別の物になるのよ。 もう一回慎重に作りました。


「あっ、このTシャツ可愛い!」「でしょ?ここで売ってるよ!」これがサクラです。
さっきよりも綺麗じゃないかい!?フフフ…

二回目になると手順も分かってズンズン進む。 糸が並んで柄になる、その綺麗さは僕次第。 柄が浮かんできて目標に近づいていくのが凄く嬉しい。 不器用ながらも愛を込めた指貫がこれだッ!


どうだっ!縁はガタガタだけど柄は綺麗に出てるでしょう!


本当に出来た。作品展で見て、綺麗だなぁ。こんなの作れないだろ。 と思ってたのが僕でも出来た!なんでもやってみるもんだなぁ。

 

さぁ指貫を使ってみよう


和洋指貫そろい踏み。普通の形のコカコーラとマグカップ型シンブル


シンブル、加賀ゆびぬき。共に手に入ったぞ。使い心地はどうなのか 実際に縫って試してみよう。

 

ガンガン押せる、コカコーラシンブル


コカコーラが押し込む針の頭


押し込むのがメインとなる指貫の仕事。活躍の場が多いかと思い 刺繍をしてみた。まずは通常のシンブルの形、コカコーラシンブルを 使ってみた。

針を刺す場所を決めて、さぁ押し込む。おぉ、押しやすい! 通常の縫い物と違い、直角に押し込む刺繍はシンブルと とても相性が良い。だけどしばらくしていてすぐ気がついた。 刺繍って、押し込むのに力使わないのな。

力を入れなくてもスッと針が通る。これはシンブルいらないんじゃないか、 裁縫選びを間違えたか…と思ったがそこで見つけたシンブルの良さ。 刺繍は表から針を通して針の見えない布地の裏で針を掴まないといけない。 針を掴むときにシンブルを付けていれば指に針が刺さらないのだ! 指に刺さる怖さが無く、ガンガン押していける。やるぞ、シンブル!

 

変わった形のシンブルは使いづらい


すっごい押しそう。針をすっごく押し込めそうなのに

となると、変形シンブルも実は裁縫に適してるんじゃないかと 思うだろう。だけどそんなことはない。

底に凹凸がないので針が滑る、取っ手が力点になることもない。 むしろ指を動かそうとしたときに取っ手が当たって動かしづらい。 指貫としての性能は低いと言える。

だけれどもそれを指貫として扱い、指貫として愛する。逆にシンブルの 奥の深さを見せつけられた気分だ。

 

抜くときも使える加賀ゆびぬき


指にぴったり。僕の指に合わせて作ったからな。

一般的になっている指貫と同じように指に通すタイプなので 押す能力に問題はない。大西先生の言っていたようにかがった 糸が針の滑りを押さえてくれる。指貫としては文句なしだ。 受け取る側の能力でシンブルに軍配が上がるかと思われたが 加賀指貫にも利点があった。


針を引き抜くときに指貫が使える。

刺繍では刺すときよりも抜くときが大変だ。 親指と人差し指で引き抜くんだが指が痛い。 それを指貫で挟めば痛くない。刺繍では特に意味が ないかと思ったが、おぉー、便利だわ。

やっぱり指貫は素敵だ。使いやすいし、綺麗で可愛い。 こんな指貫たちを知らずに指貫好きを自称してきたけれども、 知った今では大の指貫好きだ。元は只の指の保護道具が こんなに素敵な変化を遂げる。この変化の理由は主な 使用者が女性だったからだろう。 男性が使っていれば機能を重視して何段変形とか 布地に合わせた素材の指貫とか有ったかも知れない。 それはそれで見てみたいなぁとか思いながらも今の指貫を 愛でていきたい。

久しぶりに針仕事したけどスッゴイ楽しい。 これからもちょくちょくやっていきたいな。

結構良いでしょう刺繍Zくんの出来映え
最近よく着てます。Zくんポロシャツ

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