3日目
さて、いろいろなものの持ち具合はある程度わかったものの、夢への影響とかそのあたりはさっぱり分からないまま3日目となった。
3日目はコーヒーを入れるタンブラーを持って寝ることにした。こいつにコーヒーを作って入れると、火傷しそうな温度が長時間キープされるのが気に入って、最近よく使っている。
それはともかく、1日目も2日目も朝起きたら手に持ってなかったのが気になっていた。そこで、3日目は手から離れないよう、紐で縛ってみた。
しかしこの状態で寝るのは、とても非日常的だった。罰ゲームみたいだ。
いざという時にすぐほどけるよう、ゆるめに結んだとはいえ、トイレに行くのも布団をかけ直すにも不自由する。 「なんかこういう刑罰とかあるんじゃないか?」 などと考えてるうちに、あっという間に睡眠。
困ったことに私は寝つきだけはいつもいい。
翌朝、さすがに今度はまだ手にくっ付いていた。 しかし、紐はぐちゃぐちゃになっていて、取っ手じゃないところを掴んでいた。
夢は… 見たような気もするが、やっぱり覚えてない。 (見てないとも言う。)
そしてなにやら、起きたばかりなのにいきなり眠い。 手に縛り付けて寝るのは睡眠を妨げる効果があるのか? この日はとにかく一日中眠かった。もうやめよう。
結局、夢への影響とかそういう方面まで考察することはできなかったが、大人でも何か手に持つことで暗闇を心豊かに過ごすことができるということはなんとなくわかった。
というわけで、 「これ持って寝るといい気分になれる」 というアイテムを各自みつけておくと、寝付けない時などに重宝するかもしれない。あるいは寝付けない夜こそ、さわり心地比べをやってみるのもいいだろう。たぶんやってるうちにすぐ眠くなると思う。