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はっけんの水曜日
 
サボテンクエスト

小躍りしながら採ってきました

管理人さんのお言葉に甘えて、ちょっと多めに採らせてもらった。
ぱきっぱきっと軽快に収穫できたが、トゲがとても細く多いので軍手をしていても指に刺さる。これは一筋縄ではいかない食材だな…。


黄緑色の若い葉が食べ頃だそうです

このトゲが厄介者で、油断しているとすぐ刺さる
包丁でそぎ落としてみるが、いまいちうまくいかない

メキシコの市場のおじさんは、表面を手早くナイフで削いでいた。1〜2分サッサッサと刃を滑らせただけで、薄く皮をむいたようになっていた。もちろんトゲは一本もなくなった。

思い出しながら真似てみたけれど、全然取れない。写真をみると、あちらのサボテンとはトゲの形状もずいぶん違うじゃないか…(本当に食べられる種類なのだろうかという疑念も見え隠れしはじめた)。
ピーラーでもうまく削ることができない。この細いトゲは地道に取っていくしかないようだ。


この細い毛のようなのは全部トゲで、容赦なく指に刺さってくる
ジャガイモの芽を取るようにやるしかないか
包丁の背のほうで削ぐとだいたい取れるので、そのあと刃先で一個一個くりぬく方法に落ち着いた

悪戦苦闘

葉の奥まで埋め込まれた細いトゲは肉眼で見えにくい。知らない間に皮膚に刺さり、あとになってチクっと痛みを感じるタイプのトゲだ。人に何か意味深な事を言われて、帰宅してから「あれはイヤミだったのか」と気づくのと似ている。

淡々と作業をしていたら思い出さなくてよい事まで思い出してしまい、罪のないサボテンが憎たらしくなってきた。


ものすごく時間のかかる作業だった。下ごしらえだけでこんなに骨の折れる食材を他に知らない。探せばあるのだろうが、私にとっては間違いなく今まで体験した中で「もうやりたくない度」がトップの食材になってしまった。
でも仕方ない。サボテンのトゲは、人間に容易く食べられてしまう事への抵抗なのだと思う。フグと同じだと思えばありがたみも湧いてくる。

トゲ除去完了。作業時間1.5時間

生のまま食べてみるとかなり酸っぱい。レモンをかじっているような爽やかさ!(この酸っぱさが後々残念な結果に…)

 

天ぷらを作ろう

「揚げると大抵のものは美味しくなる」という定義を私は信じている。今まで食べたアクの強い草(どくだみ等)も、油でカラっと揚げると青臭さが面白いように消えたからだ。


トゲさえ取ってしまえば、こんなに質感も形も扱いやすい野菜はないと思った
おいしそうですよね、この時点では

サボテンは熱を加えると緑がくすむ。しかしそれ以上に、断面から出る粘り気のせいでカラっとは揚がらなかった。衣がねばねばを吸収してしまい、ネトっとした天ぷらになってしまった。

でも、勝負は味ですよ!

すっぱい…

一口食べる。歯触りはよいのだが、酸味がまったく抜けていなかった。生で食べるのと変わらない酸っぱさにびっくりしてしまった。

メキシコで食べたサボテンはこんなに酸っぱくなかったのだ。ここで初めて「やっぱり地球の裏側に生えているサボテンとは同じじゃないんだ」と気づいた。


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