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ロマンの木曜日
 
途中であきらめていい旅

三度の京王線。

旅の達成感を求めて

企画の趣旨とはいえ、あきらめた末に行き着いた先がトイレや Suicaの残額ちょうどの所だったりで、とてもみみっちくて寂しい。

やはり旅にはなんらかの達成感が必要な気がする。 だからといっていまから遠くに行く気も起きない。どうしよう。

そうだ、一度あきらめた高尾に行ってみよう。 富士山に行く気は毛頭ないが、便意に負けてあきらめたことがくやしい。 仇を討ちたい。便意に。


あのときとは違う。(体調が)
過去を乗り越えた瞬間。

勢い余って高尾山を登る


着いたのは高尾じゃなくて高尾山。

高尾に来るつもりが一つ先の高尾山に来てしまった。

これは別に寝過ごしてしまったとかじゃなく、電車に乗ってるときに 「高尾といったら高尾山、山といったら登山、登山といったら達成感」 とマジカルバナナ方式で思いついたので、じゃあ登るかとなった。 登山=達成感という図式は極めてわかりやすい。

なんの準備もなしに思いつきでいきなり登るなんて無茶な気もするが、 高尾山はケーブルカーなど登山用交通網が発達してるので大丈夫だろう。


これ乗りたい。
片道470円か・・・

 

ケチ発動

高尾山を登るのがどれくらいのものなのかわからない。 わからないから、お金を出してまで登らないと厳しい場所なのかもわからない。

つまりなにが言いたいかというと、目的地をSuicaの残りで決めるような奴にとって この出費はきついということだ。またしてもケチ。

乗るのをあきらめて、歩いて登山することにした。


ケーブルカー乗り場のすぐ隣にあったので稲荷山コースから登る。コース選びも色々あきらめている。

 

登ってます

あとはもうただただ登るだけで、特に書くこともありません。写真のキャプションもありません。

途中であきらめて帰って寝ました。

 

あきらめの軌跡

それでは最後に富士山を目指した旅が結果的にどういう旅になったかを まとめてみました。

薄々気づいてはいましたが、こうやってまとめると実に不毛な一日でした。

あきらめて楽しいのは行きたくない所に行くとき

あきらめてもいい旅ならさぞ気楽だろうと思っていたが、いざあきらめると それまでの旅テンションの反動でぐったりしてしまい、遠くに行くのがイヤになってしまった。

学校に遅刻しそうで慌ててるときに完全にあきらめるとフッと体が楽になるあの感覚を 味わえると思ったのになんでだろう。

きっと学校や会社のように「行かなくていいんだ。やった!」となる場所じゃなかったからか。 行くのをあきらめてうれしいのは、行きたくないところだけだ。行きたいとこ選んじゃだめだ。

でも高尾山をあきらめたときは気持ちがよかったです。

この景色で頂上ではないと分かった時点であきらめました。

 
 

 

 
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