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フェティッシュの火曜日
 
ユビキタスですぐトイレに行ける時代が来る!

偉い人が来てしまった

さて、新しい機械を触って喜んでばかりで2ページ過ぎてしまったが、いいかげんにちゃんとプロジェクトの説明もせねばなるまい。

今回は、このプロジェクトにかかわる2人の方がインタビューに応じてくれた。東京都の飯塚さんと、YRPユビキタスネットワーク研究所の山田さん。


東京都の飯塚さん(って書くと東京在住の飯塚さんみたいですが、そういうことではなくて東京都の職員の飯塚さんです)
こちらの山田さんは研究所の部長さん

しまった、おもしろ半分で来たのに、偉い人がきてしまった!しかし僕もそんな状況にはそろそろ慣れつつある。戸惑いはいっさい見せずにインタビューを開始。

 

紹介しませんでしたが普通に地図でも見られます

こちらはなんと古地図!(紹介映像の一部なので古地図上で歩けるわけではありません)

携帯でこのQRコードを読んでも、東京ユビキタス計画に関する情報が見られますよ

iphoneはライバルじゃない

ユビキタスとは、「どこでも当たり前のようにある状態」。
そして東京ユビキタス計画とは、いつでも、どこでも、だれでも必要な情報を得ることができることを目標とした、東京都のプロジェクトだ。

今回訪れた銀座のほかに、上野動物園でも同じような実証実験が行われている。(動物の情報や、えさやりの時間なんかが見えるらしいですよ。)

まずは一番気になっていたことを、率直に聞いてみた。

「いまだとたとえばiphoneでネットができたり、GPSもついてて位置情報もわかったりしますが、ああいうのはライバル視しているんですか?」

「いえ、ライバルではないです。私たちの目的はインフラの整備なので、私たちが街にタグを設置したとき、携帯やiphoneがその読み込みに対応してくれれば、そこにはユビキタス環境ができあがって、ひとつの成果になります。」

目的はインフラ整備なので、都の仕事は「タグを埋め込むこと」「タグの規格を広く普及させること」。今回触ったユビキタスコミュニケーターは、観光用途に作られたひとつの例にすぎない(すでに、ほかにも「だれでも」を実現するための、視覚/聴覚障害者向けのデバイスなどがある)。

だから携帯やスマートフォンもライバルではなくて、そういう機器でもこのタグを読めるようにして、便利に使ってもらえればいい、とのことだ。

いまGPSの位置情報を使ったサービスっていろいろあるけど、この方式なら地下や建物でも使えるし、精度もいいしでもっと可能性が広がる。

そんな中で、将来的には、企業が民間のサービス(お店案内とか、ゲームとか)を、自治体がバリアフリー分野などの公共サービスを提供していく、というのが、目指す姿だそう。

 

法律の壁もある

技術的には、いまのユビキタスコミュニケーターで、ほぼ完成しているとのこと。ただ、別の面での課題もある。

「現在、道路上に設置しているタグはすべて占有物の扱いになっていまして、設置するのに届出が必要なんです。これをガードレールや標識と同じように、道路附属物の扱いにしていかないと、広範囲への設置は大変ですね。」

そういうのをひとつひとつ乗り越えて、10年後までには、池袋や六本木、秋葉原など、都内10ヶ所の重点整備エリアで、ユビキタス技術を使った街づくりをしたいということだ。

 

ぜひ参加してみてください

「あとは、こうした実証実験などでひとりでも多くの人に利用していただいて、成功例を作っていくことが大事です。ぜひみなさん参加してみてください」

とは東京との飯塚さんの談。

都市整備の最先端に触れる貴重な機会。近郊にお住まいのみなさまぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。

↓こちらから参加できます。3/31まで。
https://www.t-engine.org/tokyo-ubiquitous/

 

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