感覚はなかなか伝えられない
まってました、水風呂だ。もう体は熱くてしょうがない、冷やしたくてしょうがない。ザバリと入って何も言わず、何もせずにじっとしてたい。自分だけの楽しみに浸りたい。
だが今回の趣旨は魅力を伝える事。まずは自分で入ってこんな感じですと伝える。
---斉藤さん---
いつもはサウナに入った後も、水風呂にはあまり入らない。 冷たいのが恐いからだ。 尾張さんが躊躇なく首筋まで浸かったのを見て、びっくりする。 僕も恐る恐る浸かった。
斉藤さんも水風呂に入ったが動きがぎこちない。体に力が入っている。ダメだ、それじゃダメだ。力を抜いて、活動全てを停止に近づけなければいけないのにっ!
尾張:じゃあ入ったら力を抜いてくださーい、もっと、もーっと楽に。首の辺りまで浸かってくださいねー。 斉藤さん:え、首までですか!? 尾張:はい、話さなくて良いので力を抜いてー。ほらーほらー。気持ちよくなってきませんかー、ほらー、きもちいいー。
あ、何か俺、インチキ催眠術師っぽい。これ、間違った方向にいってるわ。でもどうするれば良いか分からない。人に感覚を伝えるのって凄く難しい。
「意識が薄れてゆくでしょう?それが気持いいんですよ!」 「もっと浸かって!もっと深く!」 こんなに「風呂場で意識を薄れさせる」ことを熱心に奨励する人を初めて見た。 尾張さん、恐い。
催眠術師風誘導も甲斐なく斉藤さんは水風呂の極意に達してない。 だがここで無理をするより次に繋げた方が良いと判断。 一緒に水風呂を出て、再度サウナへ。
裸のつきあいって良いもんだわ
水風呂直後なのでサウナといえど暑さをあまり感じない。更に僕は水風呂で気持ちよくなっていたし斉藤さんはインチキ催眠術師から逃れた喜びでお互い開放的になっていて話が弾んだ。
ぶっちゃけねー!という言葉が何度も飛び出す本音トーク。これが裸の付き合いってもんか。サウナの新たな魅力を発見した。
しかし横に座っていたおっさんの「うつる病気持ってたらこういうところ来づらいな」というぶっちゃけすぎな話によってサウナの怖さも知った。
そして一度目のサウナよりかなり長い時間を耐え、体も友情も熱くなったところで再度水風呂へ向かった。