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ロマンの木曜日
 
「東京水」をさがして

初台ふきん

最後に訪れたのは、初台だ。


初台ふきん


この街に湧き水があることは、「no river, no life」というウェブサイトで知った。


赤い車のところを右に入ると・・


こんな溝が。


きれいな水だ


こりゃもう、まるで清流のようではないですか。もちろん、遠くから見るとただの側溝なんだけど。

ここは、今は暗渠になってしまった初台川の源流付近だ。この小さな流れが初台川となり、その先で宇田川に合流し、さらに渋谷駅付近で渋谷川と合流し、最終的に古川と名前を変えて海に注ぐ。これまでの崖の下タイプの湧水ではなく、川の源流そのもの、谷頭(こくとう)タイプと呼ばれるものだ(と思う)。

ここを訪れたときはほんとうにびっくりした。東京にこんな場所があったのか。こんな街中に川の源流があって、いまでも湧いているとは。


ちゃぷちゃぷ


手をつっこんで、水を舐めてみた。

手にふれる水はやはり冷たい。水はちょっと生ぐさい、ような気がする。ちょっと残念だけど、まあ側溝だし、そんなもんかと思う。


下流にある、初台橋の跡


川跡を下ってみた。川ってそもそも、勝手に湧いた水が、勝手に集まった流れなんだなあと感じる。だけど水が湧いているその場所、流れているその場所を見るとそれ以上の特別なものを感じてしまう。それはなぜなんだろうと、そんなことを思った。

見に行くならいまだ

こういう、ビルの足元から湧いてるような「ど根性湧き水」はもう絶滅寸前です。明治神宮内の「清正の井」みたいな由緒ただしい湧き水はみんながまもってくれるので、個人的にはこっちのど根性のほうを見守りたいなあと思います。


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