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はっけんの水曜日
 
アド街っく煉獄、千葉県一宮町

看板が無くて焦った。

第10煉獄 白鳥パン

高校の近くにある白鳥パン。お昼の時間と放課後になると毎日、白鳥パンのおじさんが校内でパンを売っていた。僕はわりと弁当の事が多かったのだけど、放課後たまにパンを買って食べていた。

学校の近くにお店があるのは知っていたけど、看板らしい看板が出ていなくてビックリ。お店に入ると「今日は土曜日だから焼きたてはないんですよー」なんつって、学校にパンを売りに来ていたおじさんが店番をしていた。

だいぶ髪が白くなってたけど、元気そうで懐かしかった。


ミートパン。ピロシキみたいなもんです。

買ったのはカレーパンとミートパン。今時の洗練されたパン屋さんの味と比べると、なんとも懐かしいというか古い味がするパンだ。

生地は甘めで、みっちり詰まりつつややボソボソした食感。カレーもミートパンの具も甘めの味付けで、まさに白鳥パンの味そのもの。20年近く経ってもなにも変わっていなかった。

なにも変わらず、20年後にまた食べたいって思えるパンを作れるのは凄いことだと思う。

 

左の大きいのが丸ごとみかん大福。右はあんずチーズ大福。

松本印の新名物

駅から玉前神社に行く途中、玉前神社の門前に店を構える御菓子司角八本店で売られている大福が美味しかったので紹介させてください。

注目は大きく丸いみかん大福。なんと、みかんが丸ごと入ってます。餅生地、白あん、みかんの三層構造で甘みと酸味のバランスも良く1個で小腹が満たされるボリュームも高評価で1個300円。

あんずチーズ大福は1個150円。コクのあるクリームチーズにあんずが練り込まれておる大福です。クリームチーズの酸味と香りがあんずと絶妙に合い、これまた絶品。

玉前神社に参拝の際は是非食べてみて欲しいと思います。生クリーム大福など他のお菓子も美味しそうだったので和菓子が好きなら寄ってみては。


本当にそのまんま丸ごと入っててビックリした。
このあんずチーズあんがうまいんだ。

 

まだ営業してたか、森田商店。

第9煉獄 森田商店

第9位はとっても個人的な店、森田商店。これ、高校の裏門正面にある雑貨屋さんなんだけど、カップ麺とか売ってるんですな。でもって、放課後とか土曜の昼にここでスーパーカップを買って食べたりしていた覚えがある。

店構えも相変わらず。なんも変わらずそのまま営業してました。うっかりコンビニになってたら面白かったのに。

 

駅に近いのは裏門なので正門から入った事は、実はない。

第8煉獄 一宮商業高校

はい、僕が3年間通っていたのがこの一宮商業高校。ここには情報処理科っていう学科があって、好きなだけコンピュータを使えるっていうんで選んで実家から毎日片道1時間かけて通っていた。

なんといっても魅力は豊富なコンピュータ資源。富士通のFACOMは当時(1992年)の最新機種が入ってたし、FM-TOWNも最新機種が50台あった。PC-9801も古いのから新しいのまで揃ってたし、FM77とかX1とかX-68000とかおよそ当時あったあらゆるパソコンがここにはあった。

モデムとか周辺器機もいじり放題だったから、校内の内線使ってパソコン通信のホストを運用したりして遊んでいた。コンピュータ好きには天国みたいな高校だった。


僕の青春、電算棟。夏休みもほぼ毎日来てた。

部活は電算部(いわゆるコンピュータ部)に入っていた。本拠地は、コンピューターが集約されていて冷暖房完備の電算棟。

電算部では通産省の情報処理技術者試験の勉強もさせられたのだけど(今はなき1種って資格を取ったよ)、夏休みはコンテスト用にソフトを開発したりもした。

その為に夏休みでも電算棟に入り浸り。合宿中は寝ている間以外はプログラミングとドキュメント作成。同級生達が夏休みを謳歌してる最中、僕らはひたすら日焼けもせずにプログラム開発。

そういう青春を過ごした懐かしい高校なのです。懐かしいので、8位にランクイン。

 

貝塚っぽい貝が散らばる未来の住宅街。マジか。

第7煉獄 住宅予定地に貝塚?

高校を後にして、今日最後の目的地である「どうてい湖」へ向けて出発。校内マラソンで走らされた時は片道5kmで往復10kmだったけど、地図で調べたら高校から2.5kmしか離れていなかった。

当時は地図を見て確認なんてしなかったけど(GoogleMapとか無いし)、実はマラソンコースは無駄に遠回りさせられていたのだった。ガーン。

向かう途中、小高い丘を通ったら、住宅用の造成地になっていて、掘り起こされた土の山に貝がたくさん混じっていた。どう見ても貝塚です、本当にありがとうございます。

貝塚とか気にせず住宅地にしちゃおうっていう雑さに惚れた。そんなざっくばらんさと歴史の香る町、一宮に住みたい。


丘から見た一宮町。真っ平らです。
未来の住宅地にあった公園は、遊ぶ子供がいないのか砂場が草ボウボウ。

 

この珍妙な林はいったいなんだ。

第6煉獄 梨と杉とおばあちゃん

更にどうてい湖に向かって歩く道すがら、妙な林を見つけた。杉とおぼしき若木が等間隔に生えていて、その横に1mくらいの高さで切られた幹が並んでいる。

はて、これはなんだろうと歩いて行くと、そんな木々の根元で80代くらいの老夫婦が休憩していた。話を聞いてみると、この木は梨だという。

え、梨?どう見ても杉だが。え?あの・・・、

と思ったら、杉の横の、切られた方の木が梨なのだという。ああ、そういう事か。おばあちゃんたちが数十年前、はじめてここへ来たときは田んぼだったのだという。そこに梨畑を作って梨農園をやっていたのだそうだ。一宮町は梨の一大産地である。

ところが最近は体力的に梨の世話も難しい。そこで、梨の木は切ってしまったのだそうだ。そうして残った1mの切り株達の横に、杉の枝を挿したところそれが成長し、今の姿になったのだという事だ。

そうして、杉が等間隔に生え、横に切り株がならぶ今の林が出来上がった。そんなの聞いてみないとわからない。ひとしきり話を聞くと、なぜか柿をくれた。皮も剥いてあって、非常に甘くて美味しい柿だった。

秋だねぇ。


どうしてこうなったか説明してくれたおばあちゃん。
梨の木は必要に応じて切って風呂炊きの薪にしてるそうだ。

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