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ちしきの金曜日
 
お祝いのターキーを豆腐で作る

材料持ってひとんちへ

2キロの豆腐(うち1キロは水切りしてある)とセロリやハーブなど、すべての材料を持って2時間電車に乗ってさらに今15分くらい住宅街を歩いている。

これから料理の得意な人に助けを求めに行くのだ。


伺ってもいいですか、と連絡したらすごい詳しい地図を送ってくれた。おかげでまったく迷いませんでした。

今回僕を助けてくれるのはこの方、ライター馬場さんだ。異常な距離を走ったりして(参考)その頑丈さばかりが印象的な馬場さんだが、普段は毎朝夫婦二人分の弁当を作り続ける料理派としても知られている。

これまでも様々な未知なる料理を紹介してきてくれた馬場さんとならば(参照)、未だ見ぬトーファーキーも作れてしまうのではないだろうか。

馬場さん、なんとかしてください!


まかせたまえ(とは言っていない)。

しかしいきなり間違える

馬場さんに事情を説明し、「とりあえず下ごしらえとして豆腐1キロの水を切ってきたんですが」と、おそるおそるレシピと共に1キロのタッパーを差し出してみた。



するといきなり場が凍る。(しまった、何か間違えたぞ。タッパーに豆腐入れるのって非常識だった?)。

「安藤さん、たぶんこれ、豆腐の姿のまま水切りしろっていってるんじゃないかな」

馬場さんが静かに言う。



「で、で、でもあと半分は姿のままなので、これでなんとかならないですかね」

慌てて過去の自分をフォローに走る。

「まあいいや、これでも出来るかなあ、いや、どうなんだろう」

レシピを見ながら馬場さんが悩む。やはり手を付ける前に相談したらよかったのかもしれない。


精進料理にも似たものがあるんですが、とレシピ本をめくる馬場さん。すみません、やっぱり最初から相談したらよかった。

どうやら豆腐は姿のまま水切りをして、その中を掘り出してハーブなどの詰め物をする流れのようだ。

しかしすでに半分くずしちゃったので、今回は崩したバージョンで作ることに。予備として半分は姿のまま水切りしておく。


こうしてザルに入れておいておくだけでいいんですよ、と。ぐしゃぐしゃにして布かけて重り乗せるんじゃないのか。
これはこれでやってみましょう、と電動かき混ぜ棒(造語)で豆腐をさらに砕いていく。

今回は馬場さんにアドバイスをもらうといっても、あくまで作業は僕が行うつもりだ。なぜなら言い出しっぺは僕だから。


先輩、よろしくお願いします。

トーファーキー、レシピによると作り方はこうだ

1、豆腐の水切りをする

これはすでにクリア(というかなんというか)

2、「詰め物」を作る

詰め物はマッシュルーム、レッドオニオンのみじん切りに角切りのセロリを加えてごま油で炒めたもの。これに各種ハーブと調味料(ガーリック、セージ、タイム、ローズマリー、塩胡椒、しょうゆ)を加えて水分を飛ばすように炒める。


刻む。「ちょっと危なっかしいですけどね」と馬場さん。

3、水切りした豆腐の中心部に詰め物をして、表面にソース塗る。

ソースの中身はごま油、しょうゆ、味噌、オレンジジュース、ハニーマスタード、あとハーブ。


みじん切りは馬場さんちの「みじん切りマシーン(すごい便利)」を借りました。こんど買う。

4、成形した「豆腐ターキー」を200℃のオーブンに入れてじっくりと1時間、ソースを塗ってさらに1時間焼く。これで出来上がりだ。


ハーブの分量はまったくの適当なんだけれど、安心のため馬場さんに入れてもらった。

しかしいかんせん英語のレシピだ。訳しきれない部分がいくつも出てくる。まず調味料の量が「ティースプーン」とか「テーブルスプーン」なのだ。その違いはなに?(大さじ=テーブルスプーン、小さじ=ティースプーンのようです)

そして「カップ」という量が果たして日本の「カップ」と同じなのかとか、豆腐は絹ごしなのか木綿なのかとか(わかんなかったから木綿買ってきた)、日本語のレシピでは問題にならないようなところがいちいち不安になる。


仲良し。

しかし不安になっても今回は馬場さんがいる。

ティースプーンってなんですかね、って聞いたら「わかんないけど常識的にこのくらいでしょう」と言ってちゃっちゃと進めてくれた。

そう、この「常識的な判断」が初心者には難しいのだ。


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