イカは重い
マシーンは調子よく動き、僕は次の作業に取りかかろうとしていた時、マシーンが、止まった。
接触が悪いのかな?電池が切れたのかな?とみてみるも特に問題は 無さそう。イカをよけてるときちんと動く。イカが重いのか…
それでも電池の数を増やして無理やりにでも動かそうとしたら歯車が削れてしまったのか、組み方が悪かったのか、モーターは動くが歯車が回らない状況に。イカの重さを甘く見ていた。
根本的な改革が必要だ
モーターが使い物にならなくなってしまったので、沖漬けマシーンは動かない。何か、モーターの代わりになるものは無いかとあたりを見まわしてみたら、ドリルがあった。
大丈夫かな。と思いながらいざ装着してみたらスムーズに動く。さっきのモーターより強力だし、これは良い。初めっからこうすればよかった。
が、イカを乗せたらまたも動かなくなってしまった。イカ、すっごい重い。そして、イカの重さもあるが、この仕組み自体にイカを受け止める力が無いと、やっと気付いた。
こっちも本気だ
再度パーツを買いに走る。この時にやっと、「沖漬けマシーン出来ないかなー」から「沖漬けマシーン、作ってみせる!」という気持ちになった。一回失敗しないと分からないこの性格をどうにかしたい。
仕組みを一新して安定感がかなり増した。これでモーターが支える負担も減っているはずだ。
先ほどは穴に突っ込んでいただけだったが、ドリルに合わせてパーツを削り、しっかりはまり込むようにした。これできちんと回っていたのだが、再度イカを乗せると重みが勝ってパーツが更に削れてしまった。
イカ、どんだけ重いんだ。
沖漬けマシーンを作らない理由が分かった
今度は土台が安定しているから…と思い、またモーターを買ってきた。さっきはスピード重視でパワーが無い。みたいなタイプの作り方したけど、今回はパワー重視で作ってみる。
漫画を読んだ時、一晩も揺らすなら、機械作ればいいのに。と思ったが、イカを買ってきてから、ここまでかかった時間は6時間。マシーン作っただけで夜が明ける。そりゃ手で揺らすわ。
時間は本当に万人に等価なのか
イカを買ってからマシーンは動いていないが、タレには漬け込まれている。マシーンとか関係なくすでに味が染み込んでそうだが、マシーンよ、動いてくれ。
きたっ!動いた!!やっとの思いでイカの沖漬けマシーンが完成した。
不格好だけど完成してみると結構嬉しい。と、思っていたが、トヨタ自動車では、8時間で車を完成させる目標があると聞いて、これ作る時間で車一台完成するのか…と思うと泣けてきた。
沖漬けマシーンは手が焼ける
順調に動くマシーンだが、放っておいたらねじが緩んで崩れそうになる。そして電池の減りが物凄く早い。新品の電池を使っても2時間で動作が止まった。イカを揺らすのは重労働の様だ。
なので、定期的に様子を見て世話をする必要がある沖漬けマシーンだが、きっちりと揺らせてるようで、タレが泡立っていた。って、これは良いのか!?揺らしすぎじゃないのか。
手でも揺らさないと手で揺らした時と同じか分からない
順調に揺れているマシーンだが、元の情報は「手で揺らすと船で揺れた時と同じように美味い」だ。なので、マシーンが手で揺らした時と同じ、もしくはそれ以上に美味いという保証はない。
マシーンはガッコンガッコンと凄い勢いで揺らして、泡立って さえいるが、多分手ではそんな強くは揺らさないだろう。比較のために手でも揺らすことにした。
揺らした沖漬けが美味いらしいから食べてみたいが、揺らすの 面倒だからマシーンを作ろう。という流れだったはずだが、結局手でも揺らす事となった。なんだろうね、これ。
まぁいい、それぞれの沖漬けが出来上がったので食べてみよう。