メタファーを超えていく亀たち
かわいい系・リアル系の他に、もう一つ作った分類は「やばい系」というものだ。
例えばこちらの亀がそうだ。この写真だと、むしろかわいい系にカテゴライズされる亀ではないかと思われるかもしれない。ただ、本領は別の角度から見たときによくわかる。
首が長いのだ。
こんな感じになってること、そう言えば夢で一度見たことがある。夢の中ながら、本気で戸惑ったのを覚えている。これでいいのだろうか、この長さをどう評価すれぱいいのだろうか 。っていうか、通常状態でこの長さなの?と、夢の中で自問自答を繰り返した。
男性諸兄は一度は話題にしたことがあるであろう、ポジション問題についての解説もあった。首の長い亀たちの間には、やっぱり右派とか左派とかあるのだろうか。
長さ自慢の亀たちは数種類いて、それぞれに微妙な個性を放っている。長さに囚われすぎたのか、根本が細くて心配になる亀もいて、見る者の心を揺さぶってくる。
全体として、ぐにゃぐにゃした雰囲気は忌めないこれらの亀たち。やはり勝負は長さだけじゃないだろうと、自分を鼓舞したい気持ちになる。
やばい系のサブカテゴリには、「長さがやばい」の他にもまだある。こちらは「柄がやばい」だ。
朝、目が覚めてトイレに行き、こんな風になっているのを発見した ところを想像してみてほしい。会社を休みたくなるのも無理はない。病院に行っていいのかどうかも判断に迷う。
でも慌てなくていい。これは本物のカメだ。自分の問題として考える必要はないのだ。
やばい系のサブカテゴリとしてもう一つ設けたのが「とにかくやばい」というもの。
こちらは不思議な形をした亀として知られるマタマタ。名前からしてふざけ気味だが、頭部はもはやわけがわからんというレベル。ここまで突き抜けてしまうと、自分のものとは全く別の次元だと感じるせいか、不安を煽られる感じはない。
こちらはカミツキガメ。名前からしていかめしいが、ここまでくるとこの記事でイメージしている亀頭ではない。心に浮かぶものも「変わった亀だね」どまりで、それ以上忍び寄ってくることはない。
こんな風に亀鑑賞に夢中になっていると、外からにぎやかな声が聞こえてきた。なんだろうか。