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はっけんの水曜日
 
廃工場からコスプレの新・メッカへ!

アートとオタクが交わるポイント

この10年くらいでコスプレイヤーという趣味もずいぶん一般的になりましたが、服を決めたら次は写真もバッチリ決めたい。そういうニーズにこの「廃工場風」てのは合ったんですねえ。都心からも近いし、いちおう秋葉原から電車で一本だ。


また別のスタジオ。こちらは納屋っぽいですね。

木造の重厚感はあるなー、さすがに。
各スタジオに鏡と更衣室は完備です。

実際ここで撮影されたコスプレイヤー自身の写真は個人のものになるので今回は紹介できないんですが、ここを使って撮影した雑誌なんかを見せてもらえました。

まさしくレイヤー本。後ろが確かにトタンだ。
外景使ったこっちはかなりオシャレな感じに!

黒い人たちと工場は似合いますね。

東京都内から一駅の場所にこういう使われ方をしてるスタジオあるとはなー。アートの場所としてこういう所が地元にあるのは誇らしい気持ちにもなる。まだ在住2年だけど。しかしなかなか難しいところもあるようで。

−−最初はぜんぜんアートと関係なかったのが、アトリエからギャラリー、そしてスタジオ‥と面白い発展ですねー。

「ぜんぶたまたまなんですけどね。ギャラリーも部屋が空いたから、せっかくだから並べようかって始めたもんだし、スタジオも3年くらい前に知ってる人から『廃墟っぽい感じで使いたい』って言われたことから始まった感じで。映画やプロモーションビデオの撮影とかでも貸したことはあるんですけど、なかなか大人数入れる敷地でもないし、隣がマンションなので大きい音も出せないのが‥」

−−過去にアトリエのアーティストの方と周辺との問題はあったりしました?

「何かあったらすぐ対処していったので特に問題はないですね。音が出る作業は9時くらいまで、とか守ってもらってるので」

−−こういうのあると周辺もアートに興味持ったりするんじゃないですか?子供とか。

「小学2,3年生が社会科見学で来たりはしますよ。ただまあ、なかなか地元の人を呼び込んだりするのは難しいですね。『東京で話題』とかだと来てくれたりするんですけど。あとやっぱりアートってのはなかなかお金にならないので‥(苦笑)」


ここに限らず「地元発の斬新な文化」というのはなかなか育ちづらいのは現実。そういう意味では今コスプレイヤーらがここを使うことでまた面白い発信に繋がるのかもしれない。

金子さんは過去に川口市広域を使ったアートイベントも中心になって開催している。この時は国内外の現代美術を中心に紹介、後にヴェネツィアビエンナーレに出展した若手作家の作品もあったとか。


街のあちこちにアートが出現。楽しそう!

しかし残念ながら現在はギャラリーはじめ展示のスケジュールは遅め。先に以前ここのアトリエを使っていて今は村上隆の仕事をされてる方の話が出たけども、アート、それとコスプレイヤーに代表されるオタク的要素というのはやっぱりどこか近いところがあるのかもしれない。アートはなかなか儲からないのに対し、撮影会という形でお金が回ってるのもいいことでもあるし。

身近にあったこんなアートの拠点であり、コスプレの新・拠点?KAWAGUCHI ART FACTORY。そんなところからこの場所、そして川口市が面白い盛り上がり方すればいいなあと思いましたよ、地元民として!


金子さん、ありがとうございました!

このフタはなんでしょう?

鋳物工場の持つ昭和っぽさをほどよく払拭

ちなみに上写真の穴はキューポラがあった跡だそうです。廃工場といっても先のような更衣室、さらにクーラーなんかも設備済み。週末になるとこのトタン屋根の隙間にコスプレイヤーがちらちらいるのが時折り覗けるのだとか。覗きたい!


協力:

KAWAGUCHI ART FACTORY


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