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ひらめきの月曜日
 
なお、この文章は自動的に消去されるマシーン

熱に弱いのは文字だけじゃなかった


ひとまずの完成系。

フタの動きをセンサーで捕えられる状態で物を置けるように透明の板を乗せた。これでフタを開くとライトが照射し、温度を上げて文字を消すことが出来る。


こういう感じだ。バッチリ、かと思いきや…

一度試してみると、フタを開くとライトが点く。触ってみるとかなり温度が高くなっている。バッチリだ。バッチリ、あれっ、温度が高くなってる部分、曲がってる?えっ…溶けてる…!


分かりづらいけれど、ライトの部分だけ曲がって溶けかけてる。

しまった!ただ温度を上げる事だけを考えて、耐熱温度を考えていなかった。ありゃー。これは困った。違う素材を探しに行かねば。

 

都合のいいものなんてそうそう無い

マズイ、予想外のところで難問が現れた。


透明じゃないし薄いとくにゃくにゃ、厚いと加工できない。
素材としては適正があるが、イメージが違うか。

・透明、もしくは半透明でセンサーが動きを感知できる
・熱に強い
・熱を伝えやすい
・加工しやすい

この条件を満たす素材を探さなければならない。ホームセンターを歩きながら考えるが分からない、適切なものが見当たらない。使えそうなものはあるが、どこか条件に合わない。


側溝のフタとか売ってるのね。凄いぞコーナン。
これはどうだ、網戸の網!

違う、違う、と言いながら色々見る。いけるか…!?と思ったのが網戸の網。これだけじゃ心もとないので他には無いかとフロアを歩く。


あっ!って声を出してしまった。

見つけた瞬間、これだ!と、思った。向こう側が透けて見えて、熱に強くて熱を伝えやすい。まさに火にかけられるために作られた物、焼き網!これならば出来るのではないか!

喜び勇んで買って帰る。これで、遂に完成だー!

 

熱凄い


まずは網戸の網から。

家に帰ってさっそく試す。網戸の網をセットしてみると、それほどおかしな感じは受けない。センサーはちゃんと反応するようなのでこれならばいけるかも。


網戸だから、蚊の絵を描いてみた。
さて、消えるか。

意外と有力そうな網戸の網。これできちんと消えればこのまま運用できそうなレベルだ。さぁ、どうだ!?ライトが点いて蚊が浮かび上がる。よし、そのまま消えろッ

っと願い始めたくらいに紙を置いた土台がグニャっとし始めた。あぁ…。


熱、恐るべし。

網戸の網も熱で縮んでしまった。夏に使うものなのに熱には そう強く無いようだ。もし今年の夏が70度位になったら蚊の対策はどうしようか不安になる。

 

熱だけではなく、光も問題なのだよ


持ち運び型バーベキューキットみたいになった。

網戸の網はやはりダメか…奴は網界でも熱耐性は最弱…って言いながら焼き網の登場だ。焼き網が熱に負ける事は無いだろう。さぁ行け、焼き網よ!


焼き網なので、お魚を描いてみた。
見事に消えた!

ヨシッ!バッチリだ、焼き網!熱に負けずに文字を消す。バッチリだ、が、小さなサイズしか買ってきていない。大きなサイズで箱に入る物が無かったのだ。


案外簡単に加工できる事が判明。
鉄アレイの横に焼き網。798円って書いてたのに、レジで98円って言われて戸惑った。

どうにか出来ないものかね。と思って、網をペンチでチョイっとやったら簡単に切れた。おぉ!これなら大きさを合わせられる!と思い、大きな焼き網を買いに走る。


大きな焼き網を、箱に合わせて切る。

急いで買ってきた焼き網を切る。これで、これでやっと完成だ!


いつでもどこでも肉焼けそう。

さぁ来た。きちんとサイズを合わせて宝箱一面焼き網に出来た。宝箱というイメージからは遠くに来てしまったが、実用性はバッチリだ。さぁ、焼け!


と、やってみたが、どこに文字があるのか分からなくなっちゃった。

焼き網の影が気になって、というか文字よりも影の方が強調されて、文字が読めない。いや、さっきも同じだったんだけど、切羽詰まってたからさ。これしかない!と思ったんだよ。

でも、冷静になると、ダメだね、これ。えっ、まだダメなの?この記事間に合わないよ?大丈夫?

 

透明さは捨てよう


そこら辺にあった、板。

もうどうしようもない、なんかねーかな、と、近くにあった板を乗せてみた。上手く消える。熱で縮んだりもしない。こうか、 これか!木で工作しておいて、最後に気付いたのが、木。


これでどうだっ!
センサー、きちんと反応します!

透明さにこだわっていたが、センサーを反応させたいだけならば 穴を開ければ良いだけの話。焼き網が乗っているよりも何倍も宝箱っぽい。

こうか、こうか、こうだったのか!


ニス塗ったらバッチリ。

遂に、完成だ!なお、この文章は自動的に消去されるマシーン!!

出来た。当初の予定とは色んなところが全く違う事になったが、予想以上に宝箱っぽく、開けた時の罠っぽさが出せたような気がしている。

これで、一ページ目の状況が実現できるわけだ。

 

出来て嬉しい

と、いう事で何とか作る事が出来たし、実際に「なお、この文章は自動的に消去される」ぽい事を起こせた。

唯一の心残りは、消えちゃって焦るような重要文書が無い。という事だ。なので、もし僕が遺書を書く場合は、熱で消えるボールペン使って、この中に入れておこうと思う。

なので、遺書を読む人はまず、箱のコンセントを入れてからフタを開けて、消えるまでをお手を触れずに焦りながら 見守って下さい。と、いう訳で。


(音出ません)

と、いう訳で

おわりです。

あぶり出しって久しぶりにやったら、結構大変だったわ。

と、いう事で温度を上げたら色素が消えるボールペンから、温度を上げて見える様になるあぶり出しで締めようと思ったんだけれど、凄く熱くはなっていたけれど、温度が足りなかったようで、結局炙った。

実は消えた文章が復活する技がある。

ちなみに、消えるボールペンのインクは温度をもの凄く下げたら色素が復活するそうなので、僕の遺書がもしも消えても安心!スパイの人も自動的に文章が消える罠にはまったら、冷やしてみたらいいかもよ。


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