武器みたいだよ

見てわからず、説明を聞いてもなお、用途が分からない道具もあった。手芸コーナーで見つけた「ビッグローラーシャトル」がそう。

「手芸」というジャンルからはちょっと連想できない大きなサイズのこの道具。機織りをする時、ボビンによこ糸を巻き、開口部分に走らせて糸を出すのだそうだ。

つまり、昔話に出てくる機織りシーンで、糸の間をくぐらせて左右に投げるアレなのだが…。素人の私にはどうも使っているシーンが想像できない。

むしろ、「風の谷のナウシカ」に出てくる武器とでも言われたほうが納得がいく。残念ながら、機織りを購入して正式な使い方を実践する経済力がないため、せめて武器として構えてみた。

どうでしょう。

「スケ番刑事」でもヨーヨーとか、ビー玉に混じって、リリアン棒を武器にしていたキャラがいた。宮崎駿というよりそっちのイメージか。

「外パス」は、陶芸作品の外寸・内寸を測定する道具なのだが、こちらもかなり武器っぽい。スケバン刑事の新シリーズが製作されたら、新しいキャラの武器としていいんじゃないだろうか。陶芸部員のスケバンの誕生だ。

道具がファッション

いかん。どんな道具も武器に見えてきた。争いはよくない。話し合って解決しようじゃないか、じゃなくて、道具としてちゃんと使おうじゃないか。

武器として装備するのではなく、道具として体に装着する物もある。

「101回目のプロポーズ」では最後、指輪の代わりにバルブをプレゼントしていた。もちろんバルブは厳密には指輪ではない。これらの道具は、指輪かつ道具なのだ。

考えようによっては、ファッション感覚で道具の恩恵にあずかれる。見上げたものだ。

爪を守る道具

ファッションつながりで、爪の長い人専用のグッズというものもみつけた。かねがね、爪を長く伸ばしてきれいにネイルアートしていると、手元がさぞ不便だろうと思っていたのだが、それ用の道具に頼っていたのか。

写真１「キャピタルフック 」は、ボタンの穴に指を通せないとき、穴に通してボタンをすくう道具。写真２「プルタブオープナー」はプルタブだけでなく、ドレッシングなどの中ブタも開けられる道具だ。

へえー、爪が長いと、素手であの中ブタを開けるのも大変なのかあ。全体的に「ひっかける」という動作が生活のネックになっているのが道具から分かる。

美しさの影にある苦労。「ひっかける」行為を放棄してまで追求される美に、ど根性を感じた。かっこいいな。