お昼休みも終わり、3名の作業員さんたちがそれぞれ配置についた。
「発破の前に、ハンマーで石を割る所をお見せします」
採石場の一番低いところに案内され、「セリヤ割り」というハンマーで石を割る作業を見学することに。
石にはそれぞれ「石目」という割れやすい目がある。
その石が採れる地域の地質構造に起因して石目の方向が決まるらしく、羽黒地区の石は東西方向に石目があり、それに沿ってセリヤというくさびの様なものを打ち込む。
職人さんがセリヤをハンマーで叩き、カキーンッカキーンッという乾いた音が響く。セリヤが徐々に深くめり込んでいくと、途中で音が変わり、やがて、大きな青糠目石がパックリと2つに割れた。
発破の衝撃を期待するあまり、一見地味な作業の様に見えるが、ハンマー1つでこんな大きい石を割ってしまうのだから、やはり凄い。
凄い事は凄いけど、次はいよいよ発破の出番である。
|