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ひらめきの月曜日
 
1年で14日だけ観光地になる店


会場らしきテント群は田んぼの真ん中に

曼珠沙華まつりへ

売店からまた曼珠沙華の群生地に戻り、そこから田んぼの中心部を覗くと、店のご主人が言う祭りの会場とおぼしきテント群が見えた。

広場を囲むように店のテントがぎっしり並んでいる。駅前同様、通常のお祭り風の屋台が入っている様子はなく、どのブースも普通のお店が出張している。駅前が近郊の名物を扱っていたのに対しかなり、地元感覚が強力だ。

本部からして手作り感いっぱい
本部ではお話を聞くと共にプッシュ中の演歌の歌詞カードをいただく
ざん、これがその演歌、「巾着田の詩」。通信カラオケでもリクエストできるそうです。へ、へえ
食べ物ブースは近所のレストランなどが出店。タイムサービスでゆで卵一個サービス中
まんじゅうには「巾着田」
そしてやはり一番人気は、なめ物
お酒も曼珠沙華仕様の瓶が
ショウガ、甘酢に漬けたら美味しそう
茄子はうっかり母が購入
否プチトマト。観賞用の茄子
郵便局も出張。特に曼珠沙華仕様の切手はないです
Tシャツまで作っちゃいましたよ
普通の洋品店もそのまんま出張
まな板も
絵画も
そしてスズメ蜂君まで売られる何でもありぶり
テントの裏ではこぞってお弁当を広げていた。なかなかいいロケーションじゃないの
曼珠沙華の毒について一瞬険しい表情を見せるおばさん
橋もかっこいいやつが新しくできてますので

祭り、売る熱気、買う熱気

どうなんだろう、これ、売れるんだろうか…というもののテントにも人だかりができている。売る方の熱気もすごいのだが、買う方の熱気もすごい。

後で妹に聞いた話によると、去年知り合いの鉄板焼き屋さんがここにブースを借り、何の事情か鉄板料理ではなくカカトのついたスリッパを売ったんだそうだ。

バカ売れだったらしい。

曼珠沙華は不思議な力のある花として昔おそれられ、あまり良く思われていなかった歴史がある。そんな力が人々に働いているのか。
母もうっかり茄子の他にユズも買っていた。

観光、ばんざい

そのまま外へ出て田んぼを歩いていると、道を行くおばちゃんに話しかけられた。地元の方だそうだ。

私と母も地元民だと知ると、管理の方がこうして曼珠沙華を育ててくれて、こんなにまでなって本当によかったわよねえとニコニコ話す。

「昔は曼珠沙華なんて触るななんてよく言われたけど(曼珠沙華は球根に毒がある)こんなにたくさん人が来てくれてねえ、嬉しいわよねえ」

この混雑ぶりについてはずっと散々文句を言ってきた私だ。電車が混むのは嫌だし、車が渋滞してTSUTAYAに行けなくなるのはもっと困る。

でもおばさんの言うとおり、こんなに町が活気づいてみんな楽しそうにしてるならそりゃそっちの方がいいよなあと(渋滞とか曼珠沙華の保存とか問題もあるのだろうとは思うけど)ちょっと反省した。

とにかくあの曼珠沙華は一見の価値があると、来てみて思い知らされた次第です。いや、マジすごいんですって、あの咲きっぷり。機会があったらぜひとも来てみて下さいよ。



家に帰って聞いた話によると、妹は一昨年、曼珠沙華シーズンの2週間だけ駅近くの蕎麦屋で臨時バイトをしていたという。知らなかった。観光景気の恩恵を受けた者が身内に。

私もあの活気をみていたら、便乗して何か商売がしたくなってきました。そういえば売店でデジカメ用に電池を買ったけど、祭りの会場には電池は売ってなかった。はっ、もしかしてこれビッグなビジネスチャンスなのでは? 来年は電池や! 電池で一儲けや!

巾着田では曼珠沙華が終わる頃にはコスモスが見頃になるそう。こっちでも一山あてられるか

 

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