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特集


ひらめきの月曜日
 
おいしい闇鍋をかこもう

みんなおいしいです

「あ、ラーメンまだ食べてないや。メンマもあるじゃない。いいねえ、ラーメンとメンマ」
「……ん? あ、住さん! ラーメンとメンマって、それ、(普通の)ラーメンになってますよ!」
「あ」


安藤さん推薦、ラーメン 林さん推薦、メンマ

「あー、ハマグリはやっぱり普通においしいです」
「大丈夫ですか? ちゃんと煮えてました?」
「煮えたかどうか確認しないといけない食べ物、唯一はまぐりだけですよね…鍋なのに」


林さん推薦、はまぐり 宮崎さん推薦、エリンギ

「それにしてもエリンギ煮えませんねえ。これ、どう考えても裂いて入れるべきでしたよ」


エリンギはどうしても裂かずに入れてインパクトを演出したかったという宮崎さん

「でも、これだけ無茶な食材突っ込んでおいて、一番の間違いがエリンギを裂かずに入れたこと、ってのはどうゆうことでしょうね」
「だって、一見無茶な素材に見えてもどれもおいしいんですよ」
「……野外だからですかね」
「お腹空いてたからですかね」
「いや、寒いからじゃないですか」
「ああ」


寒いからおいしいだけなのか?

今回の鍋の本質が見えそうになって、あわてて観て見ぬ振りをしつつ、ぐつぐつに煮詰まった煮汁を水で薄めては具を入れを繰り返していた。煮汁の小麦粉度もどんどん高くなっていく。

「煮汁だけを口に含むと、何も無いはずなのに何か入ってますね」

煮汁の中で具が溶けて、何が何だかわからなくなってきた。ある意味、小麦粉の闇鍋だ。

「これ、このままオーブンに入れたらパンが焼けそうですよ…」

そんな鍋のカオスも極まってきた頃、鍋スタートから約2時間。すっかり鍋に夢中だったのだが、気が付くと大分寒くなってきている。風も相変わらず強い。


なんか寒いな?


これが本当の闇鍋だ

何と行ってももう11月も終わりだ。日が短くなっている。この日の日没時間はだいたい16:30。日が暮れて来たのだ。

「あれ? 何だろう、この具」 「いや、すみません、ちょっと暗くて見えないんですが」


鍋の中、見えにくくないですか?

鍋の中身が、見えない! これって、闇鍋じゃないか。最後の最後で本当の闇鍋を囲むことに成功した。

「く、暗くて写真に何も写らないですよ!!」
「古賀さん、落ち着いてください、フラッシュを炊いてください、フラッシュを」
「あ、そうか」
鍋奉行として私も本日一番の大盛り上がりである。


何も写らないですよ!

風の力にひるんだ野外闇鍋パーティーだったが、寒さが味覚を豊かにし(何を食べても暖かければ美味しく感じる)、夕闇が闇鍋の本域を演出してくれた。

ありがとう、野外。今度は普通の、ごくごく普通の鍋も外で囲んでみたいと思います。魚の白身とか入れて。


ありがとう、野外

全員の持参した具を一通り眺めたとき、これは一体どうなってしまうんだろうと一抹以上の不安を抱えながら煮込んだ鍋だったが、美味しかった。

何しろメンバー各自が自信と責任を持って持ち寄った食材だ。ポテトチップスやぬか漬けを鍋に入れて味ポンで食べるのがおいしいなんて信じられなかったが、持ってきた各人には美味しさを確信する理由があった訳だ。知恵と勇気とチームワークで行う闇鍋、やっぱり本当は楽しい上にちゃんとおいしいものなんですよ!

あ、それから「これって鍋の具にどうだろう」と思いながらスーパーやコンビニをまわるのはすごく楽しかったです。

林さん、奥様ポーズで鍋の具を物色中



 

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