どうしたらいいのかわからない
こそこそしながら何度も撃ちまくる巨大わりばし鉄砲。そのうち太陽に向かって輪ゴムを飛ばし始めたりして、すっかりおかしなおじさんだ。
そのうち、外出中だった近所の人が帰ってきた。ちっ、今日のところは撤退だ。
達成感と裏腹の、人に見せたくても説明しづらいものを作ってしまったやるせない気持ち。家の中で地味に撃っていても、その思いは決して満たされることはない。
わりばし鉄砲が心に落とす狂気。
ちょっとした武器っぽいとは言え、いざという時にはまるで役に立ちそうもないところも不毛だ。お部屋のインテリアとしても無理がある。
活路は見出せないままだが、子供の頃うらやましく思っていた空気銃へのコンプレックスは克服できたと思う。
|