耳を削る
できた耳に要らない部分があるので、その部分を削った。耳のみみを削ったのだ。あははは
………。
ひとりで部屋で作業しているとなにが面白いのか、僕がやっていることがアウトなのかセーフなのか分からなくなるので公園に出た。
公園では子供がサッカーをしたり、近くで働いている若者が休憩していた。樹々はこんもりと茂って木陰を作っている。
「あ、なにその耳?」
転がったサッカーボールをとりに来た子供が聞いてきた。めんどくさい。
「仕事でつくってんだよ」
「なんで?」
「そういう仕事なの」
どんな仕事だよ、と思いつつ顔を上げたらもう子供はいなかった。
めんどくせえ奴!と思ったのは子供もいっしょだったのだろう。すこし悔しい。
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