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新宿駅にて。約2時間の小旅行です。 |
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そろりそろりとお面を取り出す新井さん。
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お面をつけてくださいとお願いしたら恥ずかしそうに被ってくれた新井さん。
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僕も被ってみました 。 |
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さらに「なんでこんなもの買ってしまったんだろう」なロボット。大きい。(ドンキホーテで購入)
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6人め、最後の無駄な買い物を見せてくれるのは群馬県は高崎の方です。首都圏の中ではかなり遠いほうかだな、と思っていたんですが、JR湘南新宿ラインがぶっ飛ばしてくれるおかげでそれほど遠くは感じませんでした。
群馬まで往復4時間半の旅の一番の目的は『狐のお面を見せてもらうこと』。かつてそんな理由で群馬に旅立った人が居ただろうか? いや、居ない。いやしかし、だからこそきっと、行く価値があるのだ。
新井さんは文科系のかおりがする21歳の女性で現在カメラ屋さんで働いているそうだ。普段一人で働いている事が多いため、暇な仕事中にデイリーポータルZのサイトを何度も見てしまうと言う。
僕の家から遠く遠く離れたカメラ屋さんで一人で働いている人が日常の暇を埋めるためにこっそり僕らのサイトを覗いている。そういう事実を知ると、僕はデイリーポータルZに携わる一人として、本当に幸福だな、と思う。僕らは得体の知れぬ数万人に向かって書いているわけではなくて、その向こうに一人一人の理由と感情があって、そこに向かって届くようなものをちゃんと提供しなくてはいけないのだ、と。自分にそれができているのかと問われれば疑問だけど、少なくてもそういう気持ちだけは忘れずに居たい。そんなことを群馬からの帰り道の2時間ちょっとの間ずっと考えていた。
* まだ帰っちゃいけない。本題に戻ろう。なんで狐のお面を買ったのか非常に気になったので聞いてみた。 梅田:どこでそのお面を買ったんですか?
新井:新宿の東急ハンズで買いました。その次の日に友達と一緒に東京タワーの下でお面つけてました。で、その時は浮かれていたんですが、やっぱり普段あまり使い道がないというか、お面つけれる場所なんてないなーと。
梅田:なるほど。お面つけてどこに行けばいいのかなー。なんかデイリーポータルZのネタみたいですね。 新井:そうですね。 梅田:ところでなんで買ったんですか?
新井:うーん、昔からお面とかが好きで。 梅田:変身願望みたいな事ですか? 新井:いや、なんていうか素顔を隠したいんです。銀行強盗が被る目だけ開いたニット帽に近いかも。
梅田:うーん、悪い事しようとしてるの? 新井:いや、そうじゃなくて、隠してあるから内側が気になってくる、みたいな。 梅田:うーん、なんだかなー。
新井:写真が好きなんでお面を被った自分を撮影しました。 |
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なんだか、日常に潜む狂気といった雰囲気だ。なるほど。お面を被った時に、人に与える印象がまったく変わってくる、という状態を表現したかったようだ。
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