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特集


はっけんの水曜日
 
フィーエルヤッペンはじめました

背の倍ある。

川幅、広げます

あの程度の小川ではさすがに読者も僕も納得すまい。ということでもうちょっと跳びごたえのある川を探して近所の住宅街へとやってきた。実は小川を跳んだことで楽しくなり、もう少し上を目指したくなったのだ。それにしても写真で見ると棒が不必要に長いのがわかる。不審者、と指差すのも怖いほどに不審だ。

水深10センチくらい。

ここでいい幅の川を見つけた。幅2メートルくらいだろうか。まさに僕に跳ばれるためだけに存在するといっても過言ではない川(過言だ)。それになにより浅い。これならば落ちても大丈夫だろう。

サクッとセットして。
では跳ぼう。このクラスならば助走はいらない。しっかりと棒を川底に突き立て、一気に上へ向けて踏み切った。
ぴょん、と跳ぶと同時に。
棒に全てを預けます。
成功。

えいや。

成功した。しかし実を言うとこの幅でも結構怖かった。なぜだろう、普通に跳び越えてもそれほど怖くない幅なのに、棒を使うと一気に怖い。だけど棒で跳ばないことにはオランダに行けないのだ。ルールには従うしかない。

 

落ちたら痛そうです。

さらに広く

流れは下流へいくにつれ徐々に川幅を増していく。このあたりだと3メートル近くありそうだ。本気出さないとやばいクラスだ。

今回初めて助走をつけてみた。

狙いの場所に竿竹を固定して。
踏み切ると同時に上へ。
あとは竿竹にしがみつくようにして。
対岸を目指します。
いよいよ着地。

軽い助走から狙っていた石の前に竿竹を突く、そして勢いを殺さないように竿竹に体重を乗せて一気に上へと跳んだ。

「フィーエルヤッペン!」

跳べ、対岸はオランダだ。

 

イナバウアーでな。

これが精一杯です

竿竹は大きく弧を描き、僕の体は対岸の縁石ぎりぎりに着地した。最後に棒で体を押し出してバランスを保つ。成功だ。

しかしこの幅が今の僕の限界だということも明らかになった。もしかしたらもっと長い棒を使えばさらに広い川も跳べるかもしれないが、それは練習の積み重ねにより伸ばしていく距離なのだ。ビギナーの僕が高望みしてはいけない。

 

撮影中、犬の散歩のおじさんがずっと見ていました。

大阪に行きたいです

どうやら現在、大阪府岸和田市の運動公園にフィーエルヤッペンの競技場があるらしい。そこへ行けばもっと長い棒で遠くまで跳べるのだろうか。オランダへの入り口は以外にも大阪にあったのだ。

春だし何か新しいことを始めたい、とお考えのあなた、フィーエルヤッペンを始めてみませんか。今なら日本代表も狙えるかもしれませんよ。

※むやみに川を跳ぶのはかなり危険な行為です。十分な準備と対策を心がけましょう。また竿竹を競技に使うのも本来危険ですのでやめましょう。

日本フィーエルヤッペン協会HP

https://www.furusato.gr.jp/NFA/nfa.htm



 

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