大人と子供を見分ける装置

畳の縁も取っ手もすごかったが、オムロンの顔認識システムは正統派の驚きであった。

カメラの前を通り過ぎる人を大人か子供か判断するのだ。

まず顔を認識して、顔から年齢を判断し（ここがすごい）、判断した年齢が20以上であれば「成人」、以下であれば「未成年」と表示しているのだそうだ。

「成人」なんてぼかしているけど、ほんとはこのシステムは何歳か分かっているのだ。なんて気づかい！　年齢は顔の輪郭やシワなどで判断しているとのこと。

ちなみに同行者（デイリーポータルＺラジオのPA横山）は子供と判断されたくて、カメラの前で子供っぽいポーズをしきりにとっていたがそういうことではだまされないようだ。

カメラの前で精一杯はしゃいでみても、システムは冷静に「成人」と判断しているのがまた失ったものの大きさを感じさせていた。

厨房はロボットだらけだ

続いてこれも3月に開催されていた厨房設備機器展。鍋などのシンプルな機器から、自動で食材を作るロボットまで展示されている。

ごはんを作る装置（ロボット）はなんど見ても興奮する。

まったくブラックボックス化されていないところがかっこいい。外から見てなにをしているのかよく分かる。鍋を揺らしてチャーハンを作る、皮をまいて餃子を作る。まるでピタゴラ装置だ。

そしてぐっとくるのがほとんどが単一の目的しかないところである。「餃子」と「ロボット」という意外な組み合わせの名前もどきどきする。勝訴ストリップか環境ホルモンかというインパクトである。

餃子製造機は1日レンタルならば手が届く金額だった。勢いで借りてみて、一生分の餃子を1日で作るのもまた一興じゃないか。そんなあきらかに間違ったことを思わせる力がある。