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フェティッシュの火曜日
 
寝台車に興奮しすぎ・見てきてジャーニー岡山編

3件目の任務:思い出の駄菓子屋

誰にでも、子供の頃行きつけの駄菓子屋があるだろう。記憶の中のそのお店は常に子供らで賑わい活気があったものだが、大人になって再訪してみるとすっかり寂れていたり、なくなっていたりする。でもたまに昔とほぼ同じような隆盛を誇るところもあり、そうなるとうれしいというより感心することしきりだ。よくぞ続けてましたなご主人!と。


見てきて!投稿
[岡山県] JR山陽本線中庄駅近くの駄菓子屋「せいだ」 (2008.1.22)
投稿者 just さん
どんなところ?

幼少期の数年間、この中庄の街にすんでいました。
地元じゃなかったので、離れるとまったく縁がなくなってしまい、行くことがなくなりました。

よく「せいだ」という駄菓子屋でお菓子をかったり、カードを買った記憶があります。まだあるんでしょうか。

駅前のスーパー「田中屋」もまだあるんでしょうか。

サンフラワーというスイミングスクールに通い、その頃アストロパークはできたばかりでした。いた頃に中庄駅も新しくなった気がします。

木村屋のパン屋もぼんやりと覚えています。

「せいだ」の駄菓子屋はまだあるのか。そしてなつかしの中庄の街は今どうなっているのか。

よろしければみてきてくだされば、とてもうれしいです。

だいたいの住所 岡山県倉敷市中庄

>> 「見てきて」ページはこちら


岡山から3駅目、倉敷のひとつ手前の中庄駅に降り立った。はい、まずは中庄駅はこちらです。



駅も、周辺も、きれいに整備されてます。



このとおり。


というわけで、スーパー「田中屋」は・・・


「駅前のスーパー・田中屋」を探してみたが、駅前にあたる場所のどこにも田中屋は無いようでした。行ったことのないスーパーに行くのは好きなので、ちょっと残念だ。

気を取り直して、「せいだ」を探そう。

・・・といっても、地図ではこの周辺、どうも商店街とかでなく住宅地そのままのように見える。となるとシラミつぶし式探索法を覚悟しないといけないかもだ。とにかく、行ってみましょう!(アトウカイさん口調で自身を鼓舞)



お!と思ったが「せいた」さんで、しかも整骨院でござった。


中途にあった、ステキな研究所。有名スーツメーカーの施設のようです。


線路の下、何か書いてあるな(マウスオーバーで橋の字がわかります)


フジパン工場。この辺でパンの匂いが激しくなる。


おお、パン工場はすごいな。あの中で大量に焼いてるパンの匂いが、こっちまで匂ってくる。中を想像するとクラクラしてくる。まさにパン祭り!

汗かいてボーッとしてきたせいか、考えることがいちいちくだらない。というか「見てきて」投稿にあるのは「木村屋」だ。

そういえば、ずっと気になってたんだが、岡山に来てからやたらと川や堀を見かける。縦横無尽に水路が開けている。そして、割とほったらかしな気がする。つまり「小さい川、そして小さい橋に、柵が無いことが多い」。



子供の頃はこういう架けっ放し橋、けっこうあった気がする。


そして子供は「踏み外せば落ちる」という公式を理解していく。


そういえば子供の頃、無意味に橋に乗ってみたりしてた。やってみる。


無意味に橋に足を置き、 タイマーで記念撮影する大人だ。



「なんだあの見慣れん大人は」


住宅地を練り歩くに、なかなか目標にヒットしない。まあ歩くのは昨夜摂ったカロリーの消費に大いに役立つので大歓迎だが、どこからどこまでを探して終わるか、という線引きの部分で迷う。情報が間違ってる可能性もなくはないわけであるし。

いつのまにか大きな道路に出た。広い車線を挟んで、魅力的な大看板がこっちを見ている。



「梶谷のビスケット」。ローカルな予感にしびれる。


その背後に、キムラヤの工場!


「木村屋」、もとい「キムラヤ」という、岡山のパンメーカーの工場に突き当たった。justさんも、ここのパン屋をぼんやりと覚えているという。justさんのおっしゃる場所、だいたいこの辺で間違いなさそうだ。

せっかくなので、キムラヤ工場敷地内にあった直営店で、パンを買ってみることにした。



見慣れないパンばかりで舞い上がり、結局食べきれないほど買って持ち歩くはめに。


ホームロールはクリームなしの味つきパン。手前のでかい「ドイツコッペ」も泣かせる。ネーミングが。


ものすごく種類の多いコッペパンに興奮。上右の5種に絞って買ったものの、オレンジロールやマーガリンロールに思いを残したまま店を出た。今頃あの上空に、「もっとロールを!」という私の思念が漂っていることだろう。

うっかり大荷物になりながら、なおも「せいだ」を探す。が、そろそろ時間もなくなってきた。最終兵器「通りすがりの人に聞いちゃうビーム」を発射するときがきた。
ちょうどウォーキング中の、グラデーションサングラスをしたお母さんがやってきた、発射用意!「あの、すいません・・・!」

「はい・・・?」手にカメラを持ったままの私を、やはり手に持った大量のパンと交互に見比べ、けげんな表情だ。あ、いや、その。
「あの、せいださんっていう駄菓子屋さんに行きたいんですが、この辺に、昔ありましたよね」 一瞬ののち、どうやら私を「怪しい人物」枠から外してくれたようだ。真剣に考えるお母さん。

「・・・あ!あのねー、ありましたよー、清いに田ー、って書いて、清田さんねー!そうそうそうー」

おおお!
聞けばさっきの創作屋さんの向かいなんだという。「創作屋さんですね!ああ、あそこかー!」と、さっき通ったばかりでプチ土地鑑があるのをいいことに、自然な会話で終了。さあ、行ってみるべ行ってみるべ。



駅方面、創作屋さん向かいを見ると・・・


ありそうなたたずまいですぞ!



たぶんここ、じゃないかしら。もう今は駄菓子屋は営まれていない、とのことです(前出のお母さん談)


よく読んだら、「見てきて」投稿のタイトルに「駅近くの駄菓子屋」と書いてあった。なのでたぶんここではないかと思いますがいかがでしょうか!あのころくぐった軒先でしたでしょうか。

何がしかの達成感を感じつつ、さて最後の土地へと向かいます。まだ日は高い。


>> 結果は こちら に投稿しました


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