和田先生は(本当の人生で)臨床医として老年医療の現場で活躍している。
「私は淋しい老後を迎えている老人を沢山見てきました。現役の頃は相当偉かった人に限って、お見舞いに誰も来ないなんて事は珍しくありません。仕事で上に上がっていく人の多くは、目上の人から好かれるんですね。で、同僚や部下には冷たく当たってしまう。その結果が淋しい老後を招く訳です」
心にいい考え方を身につけて、少しずつでも自分を変えていけば、長い人生をハッピーに過ごすことが出来るのかもしれない。
「人生の軌道修正」のあとがきに、和田先生の印象深い言葉がある。
「要するに私が本書で提示した考え方をそのまま信じるより、考え方を多様にするためのひとつの情報と考えて欲しいのです」
和田先生は人の心に一番悪いことは「決めつけ」だとも言っている。人の心や世の中の状況は変わっていくものなのに、決めつけてしまうことで適応が難しくなり、不安や心配が生まれてしまうのだとか。 |