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フェティッシュの火曜日
 
東洋医学で身体能力は向上するか

くだらないを求めて走る


気力で走る3周目

さっきの「犬が居ぬ」なんて相当くだらないダジャレだ。もし、日常生活で「犬が居ぬ」と言ったら、とても耐えられない軽蔑の眼差しを受けることになると思う。だから、ここで走るのをやめてもよかったのだけど、まだ走ることにした。

それは今回のために、シャツとズボンと腕時計を買ったからだ。普段運動しないため、そういった衣服を持っていなかった。また、ランニングしている人は腕時計をしているイメージがあるけれど、僕は携帯電話を時計として使っているので、腕時計も持っていなかった。だから、買ったのだ。そして、せかっく買ったのだからという貧乏性が、僕を走らせた。


靴は4年前に買いました

でもすぐにまた休憩(約4.5キロ走破)

■ダジャレ■
この自販機覇気がない

■解説■
自販機の販機と意気込みなどの意味がある覇気がダジャレ。 覇気がないのは僕のほうなのに。これもひねりがない「音」で作られたダジャレだ。また、先の「犬が居ぬ」もそうだが、疲れているためか、元となる言葉が2文字と少ない。これがくだらなさに拍車をかけている。

■判定■
くだらない。宮島君に結構強めに「は?」と聞き返された。



僕のダジャレ史に新たな1ページが刻まれる


4周目に突入するが……

すぐに休憩(約6.1キロ走破)

3周目は疲れすぎて宮島君がところどころで話しかけるも、僕は「この自販機は覇気がない」以降は一切口を開こうとしなかった。終始無口。

そして、どうにか4周目に入るもすぐに芝生に寝転んでしまう。宮島君に「自転車でもさすがに疲れてるだろ?」と聞くと、「毎日、会社まで片道6キロ歩いてるからこれくらい」と返された。それを受けて、今回で一番というか、僕の人生で言ってきたダジャレの中で一番くだらないダジャレが生まれた。


■ダジャレ■
会社かいしゃないという

■解説■
かいしゃない(帰さない)のダジャレ。
今までの僕のダジャレは「音」が同じもので作られていた。今回言ってきたダジャレもそうだし、23年間そういうダジャレを言ってきた。
しかし、このダジャレは「音」が似ているもので作られている。今まで僕の引き出しになかった新たなパターンのダジャレだ。そして、「音」が同じダジャレより、似ているダジャレのほうがはるかにくだらなく感じる。今回僕が言いたかったこういうダジャレだ。

■判定■
今まで一番くだらない。宮島君からは完全に無視された。



もう走れません


さっきの休憩場所から実は10メートルも離れてない

「かいしゃない」というくだらないダジャレを言うことができた。今回の目標である「よりくだらないダジャレ」を言えたと思う。優しい宮島君がまったくの無表情で完全に無視するのだから、かなりくだらないんだと思う。

だから、この調子でさらにくだらないダジャレをと思ったのだけど、もう気力も体力も尽きて口を開くのも億劫だった。なので、今回はここで走るのをやめて、駒沢公園からかいしゃせてもらうことにした。


6キロ強しか走っていないのにとにかく疲れた

まとめ

今回は走ってみて、疲れれば疲れるほど、くだらないダジャレを言うようになるんだと身を持って知ることができた。「かいしゃない」は本当にくだらないと思う。もちろん、どのダジャレも甲乙つけられないくらいくだらないけど、中でもという事だ。
ただ、走っている時はどのダジャレも、くだらないと同時に「面白い」とも思っていた。ランナーズハイというやつだ。
あとで、宮島君に聞いたら「どれもくだらなくいし、面白くもなかった」と言っていた。

今後はダジャレを言う人がいたら「疲れているんだ」と気遣ってあげようと思う。ダジャレのくだらなさで疲れ具合も分かるので、他人の疲れを知るのには便利だ。

これは平均的なくだらないダジャレ

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