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ひらめきの月曜日
 
一杯のご飯、食べるならおじやか押し寿司か

力士のお弁当、OLバージョン

では今日のお昼は力士のお弁当を作っていこう。

力士ほどの運動量もなく体を大きくする必要のない私用に、1合のご飯を小さいお弁当箱にぎゅうぎゅう詰めるというやり方で作っていこうと思う。

テレビで見た本物の力士向けのお弁当は2合3合を詰め込んでいたのだろうと思うが、さすがにそこまで食べきる自信がない。どうかご理解ください。

ただ現実的なものを作っているだけに、これでうまくいけばこの力士のお弁当のOLバージョンは日常的に採用できるかもしれないのだ。

小さいお弁当箱でいいので、バッグの中でかさばらないわよ。


小さなお弁当がなかったので、お弁当箱よりサイズの小さいタッパーで代用 ご飯が上からの圧でちゃんと押されるように、おかずでご飯を寄せる

テレビで見たお弁当はもっと盛っていたが、これくらいで堪忍してくんちゃい ぎゅうっと押すと、簡単に蓋が閉まった。やっぱご飯ってすごい

驚くべきは、見た目に対しての重さ

なんだこれ、文鎮でも入ってんのかという重さに驚いた。見た目とのギャップが結構すごい。

かばんに入れて持っている間は特に重さは感じなかったが、今もこのかばんのなかで、ご飯が押し合いへし合いしているのだと思うとちょっと落ち着かない。


そして、昼休み

なんか、あふれてる

詰まってるけど、あふれてる

ふたを開けてみると、ご飯は表面張力でグラスの上に張る水のようにやや盛り上がっていた。

そして何よりも、白い。

迫力である。一応おかずも詰めてみたが、逆におかずが白いご飯の存在を引き立てている。私はわりとよく食べるほうだが、なのに正直、これ、食べ切れるだろうかと焦った。

そして、ふたを開けた段階で、梅干も、ふりかけも、ごま塩でさえも持ってこなかったことに気づいたのだった。


箸にとる。バゴッと、栓を抜いたときのような手ごたえがあった

結構食べたと思ってもまだこの程度

これ、1合以上あるよ

言っても、詰まっているのはご飯1合だ。

以前ライターの乙幡さんが「レトルトカレー1袋にご飯1合がぴったり」といっていた。確かに、カレーを食べるときはご飯1合なんてたいした量じゃない。下手するともっと食べてる。

そもそも、ごはん1合はお茶碗にだいたい2膳分だ。普通にそれぐらい食べる。

だけどなんだろう、この力士弁当には妙なボリュームを感じるのだ。弁当箱のサイズはいつもより小さいのに。

私は大量の食事を目の前にすると「早く食べないと」と焦るたちだが、まさに「早く!」となにかにせかされるように食べた。


みんなに見せるのが恥ずかしくて自席で食べたら、同僚もみんな自席弁当だった。やや背を向けて食べる


不思議だったのは、同じ押したご飯ではあるけど、味わいが先に作った押し寿司とはまったく違ったこと。

実はあの押し寿司は、仕込んだ後一晩冷蔵庫で押し続けたのだ。きりっと冷えて上手に押されたというのがあるのかもしれない。

あと、ちゃんと切れていたのも大きかった。力士弁当については、切る代わりに「掘る」作業が必要だ。この作業が予想以上に「いますごい量のご飯食べてるぞ」という気にさせる。

あまりにもご飯が詰まっていていくら掘っても減らないので、おかずがなくなったらどうしようという焦りから最後の最後までソーセージが残った。


食べかけ写真で失礼します。このご飯の量に対して、まだ残るソーセージ


あぶあぶ言いながらも、肉体的には楽に食べられる量だったのか、無事に完食した。

食べ終わったあとのタッパーの軽さに達成感があった。

押し寿司のとき同様、やはり腹持ちがすごい。今回はちょっと圧倒的だった。夕方になってもまだまだ満腹だ。

あの圧倒的な存在感で、口だけじゃなく目でも食べてたんじゃないかと思う。


増えても減ってもご飯の存在感は一定

今回は増やしたご飯と、押したご飯を食べたわけだが、見た目のカサが減っても、ぎゅっと詰まっているご飯は迫力があった。

逆におじやにすると確かにカサは増えるが、なんとなく存在が薄くなったような気もする。

もしかして、増えても減ってもご飯の存在感というものは一定なんじゃないか。

食べたカサは違うが、食べている実際の量は同じなのだ……って、1杯のご飯なんだから、そりゃそうだ。

ご飯の体積と存在感(インチキですよ)

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