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ロマンの木曜日
 
iPhoneで遊ぼう!地球宝探しゲーム!

かっこいいiPhoneの専用アプリ!

ここまでは打ち込んだ緯度・経度の数字を元に宝を探してきたが、その必要が無いiPhoneアプリが実はすでにリリースされている。画面はこんな感じだ。


現在地が青く光り、宝への道筋が赤線で表示される。かっこよすぎる。

この現在地から宝までの距離が手元に表示される感じが、ドラゴンボールに出てくるドラゴンレーダーぽくもあり、目的地に向けて一直線に光が伸びている様子は、飛行石が天空の城ラピュタを指し示すシーンのようでもある。とにかくかっこいい。子供の頃に夢見た「宝探し」が現実になる、魅力的なアプリだ。


コンパス表示。赤矢印が宝の向き。iPhoneには方位磁針も付いてるんだぜ。

フル機能の有料版は1200円もするが、お試し版は無料でダウンロードできる。上記のかっこいい画面は、無料版でも体験できるから、これを体験したいだけなら無料版でも充分だ。
ではこのアプリを使って、ジオキャッシング東京編行ってみよう!!


僕にとってはもはや、実家同然の公園です。

5.東郷元帥記念公園

上記画面の「Admiral Togo」は訳すると「東郷海軍大将」、日露戦争の英雄である東郷平八郎元帥のことだ。東郷元帥の屋敷跡は千代田区にあり、今では公園になって一般に開放されている。
そしてこの公園の場所は、僕の通った小学校の真隣でもある。東郷公園のことなら、僕は階段の一段一段、シミのひとつひとつまで知り尽くしている。
地元の駅である市ヶ谷に降りて宝を検索したら、そんな東郷公園をiPhoneは指したのだ。


小学生の頃、ダンボールにまたがって滑り降りた斜面。
毎日友達と集合した、ライオン像前。

懐かしい気持ちに浸りつつ、僕はiPhoneの指し示す方向に向かう。この方向は小学校のプールがある方だ。
迷い無く進んでいくと、突然iPhoneが光り始めた。

「宝に近づいています! 見つけたら“Found it”を押して下さい!」

宝が近い!
そしてそれを知らせてくれるアプリもまたすごい!
矢印に向けて慎重に進み、宝の位置と現在地が重なった場所で目の前にあったものはこれだった。

ここだ!という場所にあったものは!

ゴミの山ですが。

人目を気にしまくりながら探しました。
予想はしていたが、また藪捜索である。
ただ、これまでの藪捜索と違うのは、ここが実家の近くだということだ。友達に見られるならまだしも、友達の母親に出くわすことだけは、絶対に避けたい。
久しぶりに会った娘の同級生の加藤君。32歳になったはずなのに、休日に公園のヤブの中でゴミの山を漁っている。ちょっとためらったが、一応何をしてるのかを聞いてみると、「宝探しです」と言う。
考え得る中で、最も避けたい事態だ。

発見ーーーー!! ペットボトルのふたを使った小型のお宝!!

中はシンプル。ログブックのみ。

宝を隠してくれた人、ありがとう。

Found It!! 発見!
中を開けると宝は無し。名前を書くログブックだけが丸まって入っている。
都市部であまり大きな宝を隠すと、関係の無い人(特に子供)に見つかって撤去されてしまう可能性も大きいため、このように小型の箱にして、ログブックだけが収納されているパターンも多いようだ。
そもそもこのゲーム、宝の位置を探すまでが楽しみなので、実際に宝が入っているかどうかはあまり問題では無い。
見つかった瞬間の興奮は、それまでの苦労を一気に吹き飛ばしてくれる。

それにしてもこの宝の構造には関心した。
ペットボトルキャップの密閉性を活用して、安価で保存性の高い宝を製作できている。しかも実はこの中に磁石が仕込まれていて、鉄製の部分にくっつくようになっているのだ。この工夫は隠し場所の選択肢を飛躍的に広げる。

このように、宝のつくりを観察して、隠した人たちの心やりに思いを馳せるのも、また楽しい。ジオキャッシング、まだまだ楽しめそうだ。もう2件ほど東京で回ってみた。


お寺を探すのって、ちょっと申し訳ない気になります。

6・神楽坂の毘沙門天

東京散歩ブームで、一気に休日の訪問客が増えた神楽坂だが、その中でも有名な場所がここ、毘沙門天こと善国寺だ。
小さいお寺で、境内はフル舗装されており、宝なんか隠す場所あんまり無いだろうと思って行ったのだが、意外と苦戦する。


この箱の中の宝はまた別だよな、とか思ってたら、
その近くでリアルに100円玉見つけた。でもこれは欲しい宝じゃない。

でも結局、本当の宝は見つからず。
見つからなかった。
本当に石畳と柵しかないようなお寺なので、勝利の確信があって向かったのだが、境内の外の下水まで覗きこんでも見つからなかった。
先だって書いた、隠し場所が少なそうな場所ほど、逆に難しいという説は、意外と本当かもしれない。突拍子も無い隠し方がしてある可能性が大きいのだ。
悔しいので、すぐ向かいにある有名店「五十番」の肉まんを食べながら次の場所へと向かった。

飯田橋の上より。中央線と総武線がよく見えます。

これが砲台跡。そしてその向いに交番。(怖くて撮れず)

7・飯田橋の牛込見附

飯田橋は水道橋とともに、線路をまたぐように架かっている橋なのだが、これらはかつて江戸城の外堀をまたいでいた。
なので見張りがいたため、「〜〜見附」という地名になっている。他にも市谷見附、四谷見附などがある。ついでに迎撃用の砲台も設置されており、そのいくつかは史跡としてそのまま保存されている。

またこの「〜〜見附」はそういった歴史からか、今でも交番が設置されている場合が非常に多い。
この牛込見附も例に漏れず、交番が目の前に設置されており、宝探し場所としては非常に立地が悪い。
隠した人に、何もこんなところに隠すことないだろうと、ちょっと恨み言を言いたくなる場所だ。

花壇の周りをうろうろして、ずっと何かを探し続ける大人。
The不審人物である。
職務質問された場合の受け答えを想定しながら探したため、なかなか集中できなかった。


発見した不審な小箱とともに、記念撮影を始めた不審人物

不審な小箱に、不審なコインを詰める不審人物。

とか言いつつ、ここは無事発見。
前の人たちが探した跡が端的に残っていたので、比較的たやすい発見だった。
ここはびくびくせず、堂々と振舞うのが良いだろうと考え、堂々とログブックに名前を書き、堂々と手持ちの金貨を詰め、また堂々と隠してきた。(本当は真鍮貨)

やっぱり見つかると楽しい。脳内にアドレナリンがあふれ出るのが分かる。そして代わりのコインを詰めるのも楽しい。僕の後に見つけた人たちは、僕の入れた金貨を喜んでくれるだろうか。そんな甘酸っぱい思いとともに、牛込見附を後にした。



より大きな地図で ジオキャッシュ・東京 を表示

東京編、2勝1敗。勝ち越し。

さて、ここまできたら次にやるべきことは自明である。
今度は僕が宝を隠す番だ。ホームセンターに行き、宝の材料を買って、宝箱の自作&隠しに挑戦してみた。

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