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土曜ワイド工場
 
干潟に作った巨大迷路で魚を捕まえる遊び

捕った魚は共有財産

参加者全員が簀立に入り、それぞれ好きなポジションに着いたところで、おまちかねの魚捕り開始。我先にと網を入れるのだが、水深がそこそこある上に水が濁っているため、魚の姿はぜんぜん見えない。

簀立遊びは見えている魚を網で追いかけまわすというイージーなイメージだったのだが、どうやらもう少し狩猟能力が必要らしい。


あ!
エビ…

大切なことを書き忘れていたのだが、この簀立遊びでは捕まえた魚がすべて参加者全員の共有財産となり、このあとに控えているお昼ごはんのオカズとして平等に振る舞われる。よって、捕った魚の持ち帰りは禁止なのだ。

だから自分が張り切って捕る必要もないのだが、ここで張り切らないような人はこういうイベントに参加しないわけで、すぐにあちらこちらから雄叫びと歓声が上がり、捕えられた魚が集まってきた。みんな本気だ。


捕った魚はタルに集められる。大きさの揃ったタイが何匹も入っていたのが意外だった。
そして私の網にはゴンズイ(毒魚)。

まさかのシマアジをゲットした人も。手袋からして本気だ。共有財産となるとはいえ、やっぱり捕まえたという勲章がうらやましい。
子供も網よりも大きなスズキをゲット。いーなー。

予約の時点から張り切っていた妻がすくったアオリイカ。ポケットに詰め込んで、このまま連れ去りたい。
さらにヒラメまでも。底にいるのを踏んで、アカエイ(毒魚)かと焦ったそうだ。

 

タイを二匹ゲット

簀立の中央に浮かべられたタルには順調に魚が溜まっていくのだが、格好からすでに張り切っている割に私が捕えた食べられる魚はまだゼロ。濡れる前提の遊びに一眼レフのカメラとか持ってくるのが悪いよね。

せっかくきたのだから、なんとか一匹くらいは捕りたいなとウロウロしていたら、網の隅に挟まって動けなくなっている魚を発見。マダイである。

こんな浅場になぜマダイがいるのがちょっと不思議だったが、漁師さんが「時期になると入ってくるんだよ!」といっていたので、そういうことなのだろう。海って素晴らしいですね。


手が赤いのは前日の日焼け。油断した。
網で捕まえるというのは、釣りとは違った喜びがあるよ。

適当に水中で網を動かしていたら、もう一匹タイが捕れた。ビチビチしやがる。
こちらはウナギかと思ったらアナゴ。長物大好き!

漁師とペアルック。
いろいろな魚が捕れたけれど、これでも不漁のほうだそうです。

網で魚を捕るという行為は、私にとってそれこそ物心がついたころから延々続けてきた営みなのだが、埼玉育ちなので、捕れるものは、フナ、ザリガニ、カエルといった、持って帰ると怒られる生き物ばかり。コイやナマズが捕れたらヒーローだった。

それがここでは、タイ、ヒラメ、シマアジ、メジナ、極太アナゴなど、当時は憧れすらいだけなかった魚達が捕れるのである。あの頃から何十年もたってだいぶおっさんとなった今でも、これに興奮しない訳がない。


最後は網で追い込んで、残った魚を捕まえる。
もうちょっと遊んでいたかったよ。

魚を捕る時間は、あっという間に終わってしまった。

将来の野望として、マイ定置網が欲しいと思っているのだが、マイ簀立もいいなと、ちょっと思った。孫にでも遊ばせたい。で、孫がゴンズイに刺されて俺が怒られる。


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