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特集


エキサイティング火曜日
郷愁の「ほろ酔いセット」


よくサラリーマンがインタビューされる、機関車広場。バザーやってた。

久しぶりにタイ風さつま揚げ食べたい、と思ってここにした。

待つあいだ、店内からとおりを眺める。小走りのおじさんがひとり。

2日目

勤め人の聖地、新橋へ。もう、ここにはわんさかあるはずである。時間も早いし余裕を持って探そう。烏森口を出て何件かまわった中に、珍しくタイ料理屋のそれを発見した。しかしまたもや「お疲れ様セット」だ。しかもあとからきけば、終日出しているという。まあ変り種を探していたので、入ることにする。

17:30。他にお客はいない。今日からはひとりで取材だ。だからといって泣くわけにいかない。咳をしてもひとりだ。

電気をつけるにはまだ外は明るく、店の中は薄暗い。店の前を勤め人たちが足早に去っていくが、私は生ビールにさつま揚げをつまみながら、辛さでヒイヒイいっている。こういう仕事もあるのだ。

この前テレビで、「ひとり飲みの上級者は文庫本を手に飲む」と言っていたので、そのとおりにしてみた。要所要所で自分の写真を撮る。お店の人以外に誰もいないので撮りやすいのだが、ではお店の人はどうしているのだろう?
ちょっと首を回し、背後を視界の隅に入れると、ずっとこっちを見ているようだった。

以後、背後からの視線を受けつつ飲む。知らないほうがよかった。
どうりで、ヒイヒイが始まったいいタイミングで水が出てきたと思ったよ。
料理自体はとてもからく、おいしくいただきました。

しかしお客が来ない。時間が早すぎた。今後の取材どうしようか。でもこのまま行くしかない。あー、でもあとどこ行くかなー。ひとりだと考えも堂々めぐりで、また余計な汗をかく。

メニュー:[セットA] 生ビール、タイ風さつま揚げ、揚げワンタン、春雨サラダ(セットBは忘れた)
値段:1,000円
ほろ酔い度:いい感じに「ほろ酔い」です。

今日の本は、赤瀬川原平さんの「老人とカメラ」。
文庫本が閉じないように押さえ、さつま揚げを突き刺し(私は左利きだ)、カメラにおさめる、をひとりで上手にできました。
カラ〜ッ!
 


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