焦りと嫉妬
6時。別の企画の打ち合わせと撮影のために水曜担当ライターの大塚さんがやってきた。
自分の仕事を早々と終わらせて、大塚さんもアンデミルミルに挑戦してみることに。ここで大塚さんの意外な才能が発見される。
なんだかやたらと早いのだ。
黙々と糸を通し、1時間弱でニットキャップをひとつ作ってしまった。先生と住さんから賛辞の嵐だ。
「はやーい」
「しかも編み目がきれいだ」
「あとから来た人に追い越されましたね」
「林さんは頭でかいから時間かかるんですよ」
悔しい。大塚さんは運動会の入場門につける花を作るのも早いといっていた。それは悔しくない。
僕の大きな帽子はできるのだろうか。大きいのでなかなかはかどらない。
|