おもしろ実験の定番「二階から目薬」
一度放送作家の人の講演を聞いたことがあるのだが、おもしろ企画を学生などに募集したらまず「二階からの目薬など、ことわざを実際にやってみる企画」が出るんだそうだ。
知らぬうちにおもいっきりド定番なことをやっているが、そこはさすが紳士である。奇をてらわず、王道を行くのがジェントルマンというものだろう。
10回程度で入ってしまった
しまった。前フリですでに意外な結果が出てしまった。どうしようか。黙っておいて入らなかったことにしようか。
ということで、二階から目薬はやはり入らない。もどかしいことこのうえない。それに、なんだ。目がしみるじゃないか。なんで目がしみているんだ。
あ、そうか、入ったんだこれ。
もっと高い目薬はないのか?
さあ高級にうつろう。ドラッグストアで一番高いをくれ、と言ったところ「どんなご症状でしょうか?」と聞かれた。
いいから一番高いのくれ、と言った私は軍需成金のようで素敵だった。自分の靴がわからなくて1円札に火を灯したあの日がなつかしい。
多分バカなんだなと思われただろうが、店で一番高価な目薬、1200円のものが手に入った。
さあ、二階は、どうだろう。高級な二階ってなんだ?
「なんかー、タキシードのきもちわるいのがこっち見てるんだけどー」
高級な二階はヴィトンの二階(風に見えるポイント)にしたい。しかしここぞというポイントでは女性が携帯片手に電話している。
目薬落とし役のデイリーポータル林、階下からは撮影役のデイリーポータルべつやく、そしてタキシードの私がどこかにいけと念を送っている。
「なんかー、上と下からー、タキシードのやつがー、こっち見てるんだけどー」
そんな電話をしてるのだろうけど、ちがうんです、これ高級ことわざなんです!大丈夫なんです!
ヴィトンの二階から高級目薬開始
しばらく待って実験開始。さすがヴィトン、さすが高島屋。普通の家屋だったら4階あってもおかしくない高さだ。
MOTTAINAI!
「いくよ〜」という林さんの合図とともに、下からは高級な目薬が線となって降りてくるのが見える。
ああ、あの一滴は10円くらいだろうか。あんなにポタポタいったのは30円くらいいってるかもしれない。たかが目薬、されどハラハラである。
エコだ江古田と叫ばれるこの時代、日本にはこんな状況を表すすばらしい言葉があるのをご存知だろうか。そう、MOTTAINAIである。
みなさんもセイ、MOTTAINAI!セイ、MOTTAINAI!MOTTAINAIは日本が世界に誇るべき文化なのである。
意外と入るな、二階から目薬
また入ってしまった二階から目薬。風のない日は10回くらいたらせば目に直接でなくとも流れ込む程度の場所には当たるのか。
しかも、今回の二階からの目薬はちがう。先程のミント的な刺激以上に、「かすみ目に効きますよ」と言っていた薬局の人の言葉そのままズバリだ。
効いてます、かすみ目に効いています!
高級ことわざ 「ヴィトンの二階から高級目薬」
意味…少ない確率だが、高い効果を得るたとえ