神社というより秘宝館
さて、外観だけでかなり度肝を抜かれてしまった幸福神社だが、中に入るとさらにショッキングだった。
入口にズドーンと「幸福神社」って書かれていたから、かろうじて神社なんだろうなとは思えるものの、いきなりこの写真を見せられたら「神社っていうか……秘宝館?」と反応するのが普通ではないだろうか。
狭い館内に、木彫りの像やら石像やら変わった石やら……とにかく景気のよさそうなものが片っ端から並べられているのだ。
理解力のリミッターを軽く振り切りまくったオブジェの数々でかなり脳に負担がかかってしまったため、頭を休ませるために奥の部屋に行ってみることに。
一億ドーンや!
「せやからな、○○さんに一億円くらいドーンと予算出してくれるようにいってみてーや! 10万、100万くらいじゃアカンでぇ。一億ドーンや!」
奥にいくと応接間風の部屋があり、ここの神主さん(館長?)とそのお弟子さんと思われるおっちゃんたちが、メチャクチャ生々しい打ち合わせをしていた。
神社のハズなのに、なんだこの直球すぎるゼニの話。ここ、変な新興宗教かなんかじゃないだろうな……とビクビクしていると、一億ドーンのおっちゃんが突然こちらに近づいてきて話しかけてきた。
「おっ、にーちゃんどこから来たん?」 「えーっと、東京です」
そう答えるやいなや、おっちゃんはTシャツの裾を引っ張り自分の鼻先に持っていくとおもむろにクンクンしはじめた。え、ちゃんと洗濯してあるハズだけど……そんな変なニオイするの!?
「うーん、やっぱ東京のニオイがするわー」
なんだ、東京のニオイって。