「給水塔」を鑑賞する :: デイリーポータルZ

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ちしきの金曜日

■無装飾タイプ

味も素っ気もないこれこそ「ザ・給水塔」。こういうのにグッとくる。

つまり、こういうデザインなどそっちのけの工業製品的佇まいのタイプが好きなのだ。「好きなのだ」って言われても困ると思いますが。

ちょっとは気を遣わなきゃと思って多少柱部を爽やかブルーにしたのだろうが、まったく事態は変わらない。素敵だ。

「水のタンクを高いところにあげました。以上」とでもいった実直な作業には、かつて団地のシンボルとしての意味合いを付与された歴史などみじんもない。だが、それがいい。ぼくは褒めてますよ。

カラーリングすら開き直った感のあるグレイな奴。

タンク下部の造作が純粋に構造的なものなのかデザインなのか見分けが付かないところにグッとくる。

こちらはタンクを青く染め上げてみた後、ながらくほったらかしの作品。すすけぐあいがワンダフルだ。

取り壊し中の団地の、もう使われなくなった給水塔。もういらないんなら譲って欲しい。